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#34910月4日(日)10:25~放送
イタリア・ミラノ

 今回の配達先は、世界最大のワイン生産量を誇るイタリアのミラノ。ソムリエとして活躍する林基就さん(39)と、名古屋で紳士服店を営む父・雅雄さん(66)、母・道恵さん(64)をつなぐ。15年前に日本を飛び出し、イタリアでNo.1ソムリエとなった今も多くを語ろうとしない息子に対し、両親は「何も相談することなくイタリアへ行ってしまった。親としては将来どうするのか話をしたいが…こちらを向いてくれない」といい、戸惑いもあるようだ。
 基就さんがソムリエとして働くのは、今年3月にオープンしたばかりレストラン「ゴング」。中華や和食をイタリア風にアレンジした“フュージョン料理”と、それに合うワインを提供し、瞬く間にミラノで評判のレストランになった。ソムリエとしてオーナーと共にこの店を立ち上げた基就さんは、ワインのセレクトとレストランのメニュー監修を担当し、従業員の教育も任されている。
 店ではイタリアワインを中心に常時100種類以上を提供している。「どの料理にどのワインを合わせるか。答えは1つではない。自分の中にいろいろな引き出しを持っていることがソムリエには必要」と基就さん。休日も時間の許す限りワイナリーを訪れる。生産者と直接会い、彼らの情熱に触れることで、ワインへの理解がより一層深まり、まだ知られていない優良なワイナリーを発掘することにもつながるという。
 日本のレストランでソムリエとして働いていた基就さんは、本場のワインを学びたいと15年前にイタリアへ。数々の三ツ星レストランで修業を重ね、トップソムリエに抜擢された。だが、ヨーロッパにはアジア人のソムリエに偏見を持つ人もおり、苦労を味わってきたという。「自分がどれだけ情熱を持ってやっていても、“なんで日本人にワインを紹介されなければいけないんだ”という感覚のお客様もいらっしゃって、対応が難しい。なぜ自分がこの仕事をやらなければいけないのか…と考えたこともある」という。しかし、そんな中で基就さんは2010年にイタリアの料理ガイドブックが選出する年間最優秀ソムリエ賞を受賞。2012年にはイタリアでもっとも権威あるワインアワードで、アジア人として初めてNo.1ソムリエに輝いたのだ。
 “日本人ソムリエが、本場ヨーロッパで通用することを証明したい”。その思いを胸にキャリアを積み、ついに栄光を手にした基就さん。その原動力となったのは、自身が抱えるあるコンプレックスだったという。「日本が学歴社会といわれるのであれば、自分は妹や弟に比べて、良い大学には進学できなかった。家族の中ですごく肩身の狭い思いをした。学生時代は明るいビジョンが見えなかった」。両親の期待に応えられず、悶々としていた基就さん。そんなときにアルバイトで出会ったのがソムリエという仕事だった。凛とした立ち居振る舞いに憧れ、大学卒業後、「本場の三ツ星レストランでソムリエとして成功してやる!」と決意しイタリアへ。「同級生たちは皆いい大学に進学し、いい会社に就職していた。自分は10年後、彼ら以上に活躍できる人間になろうと思った」。その言葉通り、コンプレックスをバネに努力を重ね、イタリアNo.1まで上り詰めたのだ。
 「将来はオーナーソムリエとして自分の店を構え、次の世代の日本の若い人たちと一緒にイタリアでレストランビジネスをしていきたい」。新たな夢に向かって突き進む基就さんに届けられたのは、紳士服店を営む父が基就さんのために選んだスーツ。“これを着て活躍の場を広げて行ってほしい”。そんな父の思いが込められていた。基就さんは「両親がいつも僕のことを考えてくれていることは、一度も忘れたことがない。恩返しできればという気持ちで今まで来た」と振り返り、「まだまだ立ち止まっていられない」と自らを鼓舞するのだった。

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