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#045「イタリア/フィレンツェ」 3月1日(日) 午前10:25〜10:55


■内容

今回の配達先は、イタリアのほぼ中心にあるフィレンツェ。芸術と文化の街であり、職人の街でもあるフィレンツェで靴作りに情熱を燃やす深谷秀隆さん(34)と愛知県に暮らす父・法光さん(66)、母・美代子さん(62)をつなぐ。「世界一美しい靴を作る…」そう言い残して日本を飛び出し、人生の全てを靴作りに捧げた秀隆さん。

「秀隆さんはどんなお子さんだったのですか?」と山口が聞くと、「すごく器用な子供で、もの作りが好きな子供だった」と両親。

イタリアへは、9900キロ、およそ13時間の旅。
秀隆さんの作る靴は、イタリアで最も高価と言われ、その値段は最低でも一足35万円。全て手作業で作り上げるフルーオーダーの一点もの。注文を受けてから、納品するまでおよそ1年かかるため、1年間に作れるのは、ほんの40足ほどだという。「イタリアでも一番高いと言われるが、それだけのことはしているから」と秀隆さん。その言葉には靴作りの技術を磨き上げてきた自信がうかがえる。

秀隆さんが暮らすのは、築500年の歴史あるアパートメント。約120平米の5LDKで妻・美永子さん(33)と暮らしている。1ルームの小さな家から始まった結婚生活は、貯金を切り崩しての暮らし。「3年以内に必ず店を出す」、2人でそう信じて支え合ってきたという。

秀隆さんが念願の自分の店を出したのは、2005年の冬。店の名前は、「イル・ミィーチョ」、イタリア語で子猫という意味。今では誰もが認めるイタリアの靴職人となった秀隆さんだが、オープン当初は、同業者の妬みがあってか店の前に汚物を撒かれたこともあったという。

実は秀隆さんは、イタリアに来る前はファッションデザイナーとして数々の賞を受賞、将来を嘱望されていた。しかし、自らの手でモノを作り上げたいという想いから、全てを捨てて靴職人を志した。何のツテもなく、情熱だけを携えてやってきた秀隆さん。英語もイタリア語もしゃべれない秀隆さんは、「靴造りを学びたい」と書いた紙を持って、何十軒もの靴職人を訪ねた。何十軒も断られ、ようやくめぐり合えたのが、靴職人・ステッラさんだった。当時の秀隆さんを「弱々しかったけれど、決意が感じられた」とステッラさん。秀隆さんの情熱を感じ、見ず知らずの日本人を弟子にとり、靴作りの全てを伝えたのだという。

ある晩、お客さんが完成した靴を受け取りに来た。日本伝統の技術である絞り染めの技法を取り入れた新作。完成した靴を渡す時が、職人として一番緊張する瞬間だと秀隆さん。世界に一つの靴は驚くほどスムーズにすっぽりと足を包み込んだ。

イタリアに渡って10年、自らの信念を貫き通して、ひたすら靴作りに励み、靴作りと向き合ってきた秀隆さんに、両親からの届け物を渡す。届け物は「秀隆さんが小学2年生の時に使っていた日記帳」。そこには彼の原点ともいえる、ボール紙に施された刺繍が貼り付けられていた。秀隆さんが針と糸で作った初めての作品は、秀隆さんの店の看板と同じ猫だった。













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