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2007年05月15日

政界再編への動きが見え出し始めた

岩田 公雄岩田 公雄
報道局解説委員長(局長待遇)


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参院選後を睨む動き
夏の『参院選』まで70日を切りました。
『自民党』も『民主党』も、「党を挙げて戦わなければならない時期」
にありながら、「選挙後を睨んだ動き」が見え隠れしています。

『自民』では、『古賀派』の古賀誠元幹事長と『谷垣派』の谷垣禎一前
財務相とが接近しています。
古賀氏も谷垣氏も元々は2001年の「森内閣打倒」を企てた『加藤
の乱』までは、加藤紘一氏を会長とする『宏池会』のメンバーでした。
『宏池会』は今、「反加藤」だった『古賀派』と『麻生派』と、「親加
藤」の『古賀派』との3つに分かれていますが、麻生太郎外相は「親
安倍」なので、『古賀派』と『古賀派』が連携して『中宏池会』となり、
「参院選後の政局“反安倍勢力”として行動しよう」という動きです。
『古賀派』は52名(衆37・参15)、『谷垣派』は16名(衆12・
参4)ですが、これが合併すれは、『参院選』で『自民』が敗れたら、
「ポスト安倍」として強力な存在になることは間違いありません。
また、『自民』には「新YKK」という動きもあります。「加藤紘一氏&
山崎拓氏」にもう1人の「ベテラン」が組んで、やはり“反安倍勢力”
として活動しようというものです。
さらに、脳梗塞のために療養を続けていた平沼赳夫議員も5カ月ぶり
に国政に復帰しました。同じく[郵政民営化]に反対した『国民新党』
の面々も、「参院選のキャスティングボードを握っているのは我々だ」
と「参院選後」を睨んでいます。
一方、『民主党』では、枝野幸男・憲法調査会長は、「国民投票法案で
与党と修正合意できなかったのは、安倍首相と小沢代表にある」と、
小沢代表を厳しく批判しました。
枝野氏は、前原誠司前代表や野田佳彦氏・松本剛明氏らと共に『民主
党改憲派』の1人です。小沢代表も古くからの「改憲派」でありなが
ら、「選挙のために、修正合意を拒否したこと」を許せなかったのでし
よう。
『民主党』は様々な「保守」と「革新」の“寄せ集め政党”ですから、
『国民投票法案』で一つになることに無理があり過ぎたのです。


どっちが勝っても負けても「政界再編」は起こる
「この夏の『参院選』で『自民』が勝つのか、『民主』が勝つのか」、
いずれにしても小差の決着になるものと思われます。
『民主』が勝てば、「政権交代」実現の第一歩になるでしょう。でも、
破れれば、『民主党』は解体し、小沢一郎代表の長年の夢だった「2大
政党時代」は大きく頓挫することになります。
『自民党』が勝てば、『安倍政権』は長命となり、安倍首相念願の「憲
法改正」も実現する可能性も出てきます。
「憲法改正」には、『衆・参』各院で3分の2以上の賛成で「改憲案」
が発議されなければなりません。
『国民投票法案』が成立しても、「各院の3分の2以上は無理」という
のがこれまでの定説でしたが、「自・公+X」で「参院の3分の2以上」
になるかも知れないのです。
『民主党』が解体すれば、安倍首相は『民主党改憲派』に働きかける
ことは間違いありません。
「自・公+X」の「X」は、この『民主党改憲派』を指しています。
その意味で、昨日成立した『国民投票法案』は、「ただの段取り」以上
の深い意味を持っているように思えます。


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