« 中国の反日運動3 | トップページへ戻る | 政界再編への動きが見え出し始めた »

2007年05月14日

自民も民主も参院選に向けて本格始動

岩田 公雄岩田 公雄
報道局解説委員長(局長待遇)


詳しいプロフィールを見る>>

「改憲」にとどまらない“安倍色”を
今日、『国民投票法案』が参議院本会議で採決され、成立します。
「新しい憲法のあり方について議論していく時代になってきた」と、
「改憲」に強い意欲を示す安倍晋三首相は、これで『参院選』で持論
の「改憲」を訴えていくことになります。

しかし、「改憲」だけで、『参院選』を戦えるのでしょうか。
ある「世論調査」では、「改憲の必要性」を感じている人は58%もい
るのに、「安倍政権での改憲」は賛成40%に対し、反対42%です。
だからこそ、『参院選』で「改憲」を訴えたいのでしょうが。
連休明けの先週から、『自民』『民主』両党が『参院選』に向け、本格
的に始動しました。
「改憲」vs「格差是正」という両党の図式は変わらないものの、それ
に加える「争点探し」が始まりました。
共に「無党派層・女性票」に狙いをおいての動きです。
『自民党』は、新しい“安倍色”として、「地球温暖化・環境問題」や
「地方重視」も争点にする考えのようです。
『08サミット』の開催地に『北海道・洞爺湖』を選んだことやその
サミットの課題である「地球温暖化対策」を、「改憲」にとどまらない
新しい“安倍色”として訴えることにしたのです。
「安倍政権での改憲」で僅かながら反対派が上回っていることを意識
せざるを得ないのでしょう
そして「地方対策」としては、安倍首相が「地方視察」と「街頭演説」
を行うことを決めました。
それも「改選数ⅠのⅠ人区」を中心に行うというのです。
この「Ⅰ人区」は、小沢一郎・民主党代表が積極的に「地方行脚」を
続け、すでに2巡目を終えたといわれるところです。
「Ⅰ人区が『参院選』の勝敗を決する」といわれるだけに、『自民党』
も力を入れなければなりません。
いよいよ安倍首相が前面に出て「地方対策」に取り組む姿勢を見せるわ
けですが、「格差是正」を望む声の強い「地方」で、首相はどのような
「地方重視の施策」をアピールするのでしょうか。


「地方」だけではなく“都会の無党派層”も
一方『民主党』は、早くも『参議院選挙対策本部』を発足させました。
そして小沢代表の「“格差”だけでは抽象的だから、もっと深く掘り下
げないといけない」という声もあって、「参院選マニフェスト(政権公
約)」の素案を明らかにしました。
党内にも、「“格差是正”だけでは、“安倍自民党”に勝てない」という
見方が強くあったからです。
この素案は、「年金改革」「子育て支援策」「最低賃金」など、「対策」
を具体的に提示しているのが特徴で、さらに練り上げて、3つ程度の
「選挙スローガン」にするものと思われます。
また、これまで「1人区回り」を優先させ、「国会」を休みがちだった
小沢代表には、「国会軽視」という批判があったのですが、党内からの
「“国会での存在感”を示して欲しい」という声に応えて、今国会では
初めて「党首討論」を16日に行うことになりました。
「国政選挙に勝ってこそ、政権交代ができる」が持論で、今度の参院
選に政治生命を賭けている小沢代表も、「地方」だけではなく、「都会
の無党派層」を捉えるために動き出したことになります。
今年になってからの安倍首相は“安倍色”を強く打ち出し、内閣支持
率も上昇に転じさせています。これに対し“豪腕・小沢”がどのよう
な議論を仕掛けるのか、16日が楽しみです。
ここで自民党に対する「対立軸」が打ち出せたら、「参院選に向けての
政局」が面白くなるのですが。


Copyright (c) 2006YOMIURI TELECASTING CORPORATION. All Rights Reserved.