家禽類好きな私と鳥インフルエンザ
大泉 純子
読売テレビ放送 報道局 報道部記者
今年に入り、『宮崎・岡山』と相次いで「鳥インフルエンザ」の発生が
報告されています。
「鳥インフルエンザウイルス」は、「A型インフルエンザ」が鳥類に感
染する感染症。
正直なところ、最初にこの感染症の存在を知ったときは、「そない大騒
ぎするもんかいな……?」と思ったものでした。
調べてみると、「鳥インフルエンザ」は1960年代から世界中で報告
されています。
ヒトが感染し死亡したケースもありますが、今のところヒトからヒト
への感染は報告されていません。
時は2004年。その前の年には中国全土はおろか世界中で大騒動を
引き起こしたSARSが大流行していただけに、(SARSについては、
また別の機会に書きます)、
「妙な感染症=やっぱり中国」と思われていた方も少なくないのでは
ないでしょうか?
ところが、『中国』で初めて公式に「鳥インフルエンザ」の発生が報告
されたのは、2004年2月の『中国南部・南寧市』のケースです。
このときは『中国』国内ではいろいろ報道されていましたが、『日本』
ではさほど大騒ぎにはならなかったのではと記憶しています。
なぜなら、相前後して『日本』でも『京都』でニワトリの鳥インフル
エンザ感染が報告されていたからです。
日本での騒動と報道ぶりは詳しくはわかりませんが、「感染症は中国だ
けで流行るんじゃないねんで」とちょっと思いました。
外報ニュースの宿命……わが身に降りかかる出来事であるかどうかも
バリュー判断の目安で、いくら外国で大きなニュースがあっても、国
内ニュースに勝るものはそうありません。
そういう意味では、「鳥インフルエンザ」はそれなりに気合を入れて取
材していたにも関わらず、「中国で云々……」というのは、日本国内で
はあまり興味を持たれていなかったような印象です。
実際のところはどうだったんでしょう?……
中国の鶏は値段も美味しさもびっくり
さて、きょうはここで「鳥インフルエンザ」についてお伝えしたいの
ではありません。
何を隠そう、私は無類の“家禽類大好き人間”です。
牛も豚も羊も食べますが、「どれか一つ選べ」と言われたら絶対に「鶏
や鴨料理」を選びます。
「中国の鶏」は、日本のブロイラーものや地鶏(も、もちろんおいし
いですけど)とは比べ物にならないおいしさ!
しかも、値段もびっくりするほど安いので、おいしい「鶏肉」が簡単
に手に入るんですから、鶏好きには願ってもないことでした。近所の
スーパーで丸々一羽が手に入ります……丸ごとで、日本円で300円
くらい。活きたまま売られていて、「これちょうだい」というと、その
場で絞めて毛をざざざっとむしってくれます。それをぶら下げてルン
ルン家に帰り、「さて、どう料理しようかな」という具合です。
好きこそものの上手なれ、ということで、包丁一本で鶏を捌けるよう
になりました。
最初に鶏捌きに挑戦したときは、まな板の上にくたっと横たわる鶏に
若干うろたえたものの、切り開いていくうちに、『ケンタッキー』で食
べていたそれぞれの部位がパズルのようにはまり、「へぇ~胸肉の骨は
こう付いているのか……」などといたく感動したものです。
さらに関節をはずしたり、首を落とすのにも最初は結構勇気がいりま
したが、新鮮な鶏肉の味を知ったらそんなことは言っていられません。
余計な味付けは必要なく、茹でてちょっと塩味をつけるだけでそれは
ジューシーで、鶏好きにはもうたまらない。なので、お鍋にすること
が多かったのですが、身の部分はもちろん、頭も足も全部余すところ
なく入れます。
ちなみに、頭の部分はその日一番の上客に食べていただくのが中国式
おもてなし。『中国』で「鶏ナベ」を食す機会があったら、煮立った鍋
から頭や足がぬっと出てきても、決して悲鳴を上げないでくださいね。
ほどなくして、『上海』でも郊外のアヒル農家で「鳥インフルエンザ」
の発生が報告されました。
それはそれとして粛々と取材をしていましたが、「何が残念って」……
市場やスーパーで活きた鶏はもちろん、鶏肉の販売が一時禁止されて
しまったこと。
「鶏を食べられないなんて中国に住んでいる意味ないや~ん」と真剣
に思いました。アホかと言われても……。






