訪中・訪韓、首脳会談が実現
岩田 公雄
報道局解説委員長(局長待遇)
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安倍外交は東アジアにも思いを馳せる
小泉時代に長いこと途絶えていた「日中首脳会談」が昨日実現し、今日
は「日韓首脳会談」が行われます。
日本の首相が『北京』を訪れたのは5年ぶり、『ソウル』は1年4ヶ
月ぶりのことになります。それほど長く途絶えていたのです。
今や日本と中国・韓国は、投資や貿易・文化・観光などの面で深く
結びついています。それが「政冷経熱」と喩えられるように、政治だ
けは冷え切っていました。
しかし、「靖国問題で首脳会談が開けないのは異常である」というの
が3カ国の共通の思惑となってきていました。
実は、総裁選の最中から、「新しい首相が誕生したら、新しい首脳外
交をしよう」という動きが、3カ国にはありました。
安倍氏は「総裁選」でも、総理になっての「所信表明」でも「中韓は
大事な隣国」と述べてきました。この動きを察知した安倍氏は「首相
交替を機に関係修復を図る」という思いがあったのでしょう。そして、
それをまず実現させました。
安倍首相が「最初の訪問国に中国と韓国を選んだ」ことにも、意義が
あります。
「小泉外交」は「日米同盟を主軸にしていればすべてがうまくいく」
との主張でしたが、「安倍外交」は「東アジアにも思いを馳せている」
ことを明らかにしたことになるからです。
またこれは「小泉の亜流!」と非難する民主党など野党の攻撃に先手
を打ったことになります。
「小泉流」にこだわらず、「安倍流」を見せたことで、政界や財界に
も「安倍はやるじゃないか!」という声が強くなってきているのも事
実です。
それにしても、これほど早く2つの「首脳会談」が実現するとは驚き
でした。
北朝鮮の核実験はどうなる
「日中・日韓」2つの「首脳会談」は、実に微妙なタイミンクで行われ
ました。
『北朝鮮』が「核実験声明」を出した直後だからです。
「北朝鮮の核実験」でもっとも脅威を受けるのは、『日中韓』の3カ
国です。
『北朝鮮』と国境を接する『中国・韓国』は、これまで「親北朝鮮の
姿勢」を取り続けてきましたが、「核実験」が実施された後はどうな
るのでしょうか。
北朝鮮をどう説得し、核実験をどう打開するか……3カ国が協力して
行動することも話し合われるのでしょう。
また『韓国』では、「北朝鮮寄り」の盧武鉉政権が国民の支持を失っ
ているので、今後は「日韓関係」の強化を打ち出してくるものと思わ
れます。
「首脳会談」が開かれたとはいえ、『東アジア』には様々な問題が山
積しています。
『竹島や尖閣諸島』などの「領土問題」、「ガス田開発」などの「海洋
資源問題」、そして「ナショナリズム」と「歴史認識」……『中・韓』
とも「首相の靖国参拝に反対」の原則は変えていません。
今回は「東アジアの平和と安定・調和」への第一歩……。
これからが「安倍外交」の見せ場になることは、間違いありません。






