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2006年08月15日

終戦記念日に想う

岩田 公雄岩田 公雄
報道局解説委員長(局長待遇)


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平和って幻想なのか

今日もレバノンでは戦闘が

戦争が終わって61回目の『終戦記念日』です。
私は昭和24年生まれですから「終戦の日」のことは知りませんが、
父や母は「これで戦争が終わり、本当に平和な日々がくる」と思い、
「戦争放棄の『新憲法』は新鮮だった」と言っていました。
しかし今は、世界的な「不安の時代・混乱の時代」で、「世界平和」は
ますます縁遠いもののように思えます。
今日も世界各地で「戦闘」が起こっています。
少し拾ってみましょう。

先ずは『レバノン』……昨日からようやく「停戦」に入りました。
今回の戦闘の起こりは『レバノン』のイスラム教シーア派武装組織
『ヒズボラ』が国境を越えて『イスラエル』に入り、イスラエル兵
2名を拉致したことでした。
これに対し『イスラエル』は「拉致された兵の釈放」を求めたのです
が、『ヒズボラ』は応じず、『イスラエル』は過剰とも思える報復攻撃
に踏み切りました。『イスラエル』が『レバノン』南部の『ヒズボラ』
の基地を爆撃すれば、『ヒズボラ』はロケット砲を撃ち返し、両国の
死者は1100人を超しました。
「一刻も早く停戦を」というのが国連をはじめとする「世界の願い」
ですが、国際社会の足並みが揃わなかったのは「アラブとイスラエル
の歴史的対立」が複雑に絡み合っているからです。
今度の停戦は長続きして欲しいものです。
「戦闘・内乱」といえば、『アジア』にも数多くあります。
『スリランカ』では、「政府軍と反政府武装組織」との戦い」が80年
代から続いています。これは、少数派のヒンズー教徒・タミル人の
過激派『解放の虎』が、多数派の仏教徒・シンハラ人優先政策に反発
して分離・独立を求めた「内戦」で、つい最近も衝突がありました。
「宗教」と「人種」……これらの複雑な対立は、いつでも“憎しみの
原因”になるのです。
『ネパール』では、「国王派」と『マオイスト』と呼ばれる「共産党
毛沢東派」との「内乱」が終わっていません。
『タイ』南部でも、イスラム過激派が分離・独立を求めた「内戦」を
続け、最近は激しさを加えているようです
そして『フィリピン』南部でも、同じような戦いが展開されています。
「平和」とは幻想なのでしょうか。

未遂で良かった米行き旅客機テロ

驚いたのは、パキスタン系イギリス人のイスラム教徒が計画していた
「アメリカ行き旅客機爆破テロ」です。
幸い未遂のうちに20数人の容疑者が逮捕されたのですが、計画によ
ると狙われた旅客機は9機といいますから、「9・11の悪夢」の再現
となったことは確かです。
容疑者の詳しい背景はまだ不明ですが、去年7月の「ロンドン・テロ」
で自爆した容疑者と同じ「イギリス育ちのパキスタン系イスラム教徒」
と見られています。何故若い世代がテロに共鳴するのでしょうか。
また、『国際テロ組織・アルカイダ』が関与していたことも確かなよう
です。
アメリカのブッシュ大統領やイギリスのブレア首相は、一段と「テロ
封じ込め策」を強化するでしょうし、『アルカイダ』などの「イスラム
過激派」はさらなる「無差別テロ」を仕掛けて、「憎悪の連鎖」が拡大
しそうです。
「日本人は平和ボケで危機感がない」とよく言われますが、「イスラム
過激派」から見れば、「日本はアメリカやイギリスと同じ側」です。
つい何年か前に『アルカイダ』のメンバーが、「日本に滞在して中古車
売買をしていた」ことがありました。
身近に「イスラム過激派」がいても不思議ではありません。
今、東京の国会議事堂・首相官邸からアメリカ大使館にかけての一帯
の警察官の数は、かつての3倍にもなっています。
駅や列車の中から「ゴミ箱」が消えたことにお気づきでしょう。
これらも「イスラム過激派対策」なのだそうです。

平和を願う「終戦記念日」だからこそ、こんな話をしてみました。

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