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2006年06月16日

センスが問われる短文の世界

坂 泰知のプロフィール坂 泰知
読売テレビ放送報道局解説委員


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 まさかまさかの3失点。サッカーのワールドカップドイツ大会、日本はオーストラリア
と対戦し、後半39分に同点ゴールを許すなど、終了間際の9分間で逆転負けという結果
に終わってしまいました。私自身、自宅でテレビ観戦しながら初戦突破を確信していただ
けに残念でならないのですが、その悔しさは別にして、この話題を少し「ニュースな目線」
で眺めてみたいと思います。翌日の朝刊がどう伝えたか、各紙の見出しを並べてみました。

日本初戦逆転負け 豪に後半3失点、中村先制実らず
勝利目前列島悲鳴 初陣イレブン痛恨 逆転・・・・放心、悔し涙
日本無念、豪に敗れる 乱れた交代のリズム
頼むぞ次こそ 踏ん張れ日本 スタンド悲鳴のちエール ここで終われない
日本黒星スタート 豪に1-3逆転負け 
青ざめる侍たち 「まさか」頭抱えるサポーター ジーコ監督「次こそ」
日本いきなり暗雲 悪夢の9分間連続被弾 守護神・川口、力尽きる
1次リーグ突破確率4% 負けられぬクロアチア戦

 と、ここまで見出しを集めてみると、試合結果を知らない人でも、いったい何が起きて、
どんな状況なのかがよくわかりますよね。結果を端的に伝え、なおかつキャッチフレーズ
的なメッセージも織り込んでいく・・・・短文で見出しを付けていくというのはなかなかにセ
ンスが問われるお仕事なのです。もちろん新聞だけではありません。テレビのニュースで
も、画面上に出すタイトルスーパーがこの見出しに当たります。ちなみに、読売テレビが
この日本敗退を伝えた際のタイトルは「ニッポン、トホホ・・・・」でした。
 このタイトルとは別に、自分たちの番組を宣伝する大切な機会として、新聞の「ラ・テ
欄」というのがあります。番組の中身と放送時間を網羅したあのタイムテーブルのことで
す。限られた文字数の中で放送内容を紹介し、「ぜひ見たい」と思ってもらえるようなアピ
ールを行なう・・・・これまた担当者のセンスが問われるのです。ちなみに、夕方ニュースで
しのぎを削る各局のある日の「ラ・テ欄」を横並びで見てみましょう。

A局・・・・「被災地に顔が見える援助を・・・・ジャワ島を支える人達▽本当?カジノが堺にその狙いは」
B局・・・・「冬は天国 夏は・・・・湯村温泉が仕掛けた大人の遊びとは▽難問犬検定」
C局・・・・「W杯関連地元声援▽大雨・前兆現象を早期避難にどう役立てる」
D局・・・・「集中豪雨が襲う・・・・その時どうする▽風神雷神」
E局・・・・「両手に指が4本しかない娘・・・・絶望から〝奇跡のピアニスト〟生んだ母子の絆」

 さて、皆さんはこの「ラ・テ欄」を見て、どの局にチャンネルを合わせてみようと思う
でしょうか。今、私の隣のデスクでは、スクランブルのチーフプロデューサーが、明日の
「ラ・テ欄」をどうしようかと頭を抱えているところです。


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