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小澤昭博(ytvアナウンサー)『小澤昭博のゴルフナビ』

「圭ちゃん、お帰り!」

男子ゴルフ界ではアラフォー世代が元気です!


近年、若手プロの活躍が顕著でしたが、今シーズンは開幕戦から4戦全戦で、アラフォー世代のプロが優勝しています。同世代としては頼もしい限り。


先週末の日本プロゴルフ選手権でも、アンダーパーは優勝した44歳・谷口徹プロと、1打差で準優勝の43歳・深堀圭一郎プロだけでした。

会場となった烏山城CCは、学生ゴルファーやジュニアゴルファー達の技術向上の為に、コースを試合や合宿の場として提供し長年に渡りサポートしてくれています。


私も明大ゴルフ部時代、同期の深堀プロと一緒にこのコースで腕を磨いた時期があり、ゴルフ中継を観ながら何とも言えない懐かしさでいっぱいになりました。


関東でジュニア時代からゴルフをやっていたプロゴルファーにとっては、とても思い入れのあるコースなのですが、今大会、アンダーパーが二人しかいなかったことからも分かる様に、“プロゴルファー日本一を決めるに相応しい難コース”へとコースセッティングを変えていた為、ジュニア時代からコースを熟知している石川遼プロですら予選落ちの憂き目に遭いました。


そんな厳しい状況の中での、明大同期の深堀プロ、後輩の薗田峻輔プロの大活躍は誇らしくもあり、本当に嬉しいです。特に深堀プロの1打差での準優勝には感慨無量。


昨年オフ、深堀プロが左足を手術して1カ月程経った頃に、一緒に石川県の温泉に行きました。石川は学生時代に全日本リーグ戦で訪ねた思い出の土地。のんびり温泉につかり美味しい海の幸を食べながら当時の昔話で盛り上がりましたが、術後1カ月、表情にはまだ不安感もありました。





その時に「これ見てよ!」と見せてくれた手術の生々しい痕と、足を引きずっていた姿が私の脳裏に焼き付いています。


怪我の影響からシード権も落とし、今年は生涯獲得賞金ランキングによる最後の出場資格でツアー参戦しています。そんな深堀プロがこんなに早く、優勝争いの舞台に戻ってきてくれるなんて・・・。


試合後深堀プロに「良かったね!!優勝を逃した選手に“良かったね”って言葉は失礼かもしれないけど。それが俺の素直な気持ちだよ。」と電話をすると、「ありがとう!優勝を逃したことはやっぱり悔しいけど、俺も優勝を争う舞台に戻るこが出来て良かったと思ってるよ。」と話していました。


また、最終日の一日をとても長く感じたそうで「最後は体力も残ってなくて、気持ちだけで戦ってたよ。」とも。


谷口プロを1打差に追い詰めた17番ホールの10メートルのバーディーパットは、復活に賭ける執念で沈めた一発だったのでしょう。圭ちゃんらしい自信も戻り、近く優勝も見られると信じています。


勿論、この激闘を制した谷口プロの技術の素晴らしさ、精神力の強さには改めて感服しました。


さて、読売テレビでお伝えする『全英への道・ミズノオープン』まであと1カ月です!

日時: 2012年05月15日(火) |

アナウンサー