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尾山憲一(ytvアナウンサー)『スポ根劇場尾山の大将』

日本シリーズを振り返る(2) ( プロ野球 ) 

(1)からの続きです。今日は辛口で…


タイガースとホークスの決定的な違いって何だったのだろう???
野手を中心に色々考えてみました。


昨季4位に終わったホークスは今季に向けて大きな補強をしました。
野手では4番李大浩・鶴岡捕手、投手は中田・スタンリッジら。


ですが、スタメンを見ると…主力に生え抜き選手が多いのです。
第5戦決勝打の選手会長:松田を筆頭に、将来の中軸:柳田、最多安打の中村、
今宮、明石、ケガがなかったら長谷川や本多…
補強の李大浩はまさに【助っ人】としての位置付けです。


一方のタイガース…2014年タイトルホルダーは多数おります。
打点王のゴメス、首位打者のマートン、最多勝のメッセンジャー、セーブ王の呉昇桓。
(最優秀中継ぎで福原)
これだけの成績を残した外国人選手がいながら、
ペナントレースでは首位巨人に7ゲーム差の2位です。


タイガースの史上最強外国人カルテットは【助っ人】ではなく【主力】なんです。
わかりやすく言えば、ゴメス&マートンが打たないと勝てないのです。


もちろん、キャプテン鳥谷や上本・大和の生え抜き野手も奮闘しましたが、
FA組である福留・西岡・藤井、人的補償の鶴岡に頼ったオーダーでした。
昨季4番と抑えが不在で外国人を獲得し成功はしたものの、
その間にその大事な【柱】を育てる方針は見えません。


チーム編成上、仕方ないのか?そういうチーム編成なのか?
今のタイガースの流れを見ていると、
残念ながら中長期的な目線での育成・発掘の視点は乏しく、今が良ければいいように映ります。


ライバル巨人は生え抜き主力選手の育成に力を入れ、
ここ数年は、足らない所をFAで補強する傾向にあります。(このオフはどうなるか???)
阿部・亀井・長野・坂本がいて、サードが不足しての村田・セカンド不在で片岡です。
橋本という若手も育っているし、ドラ1小林は将来の正捕手です。


でも、大前提として、どの世界でも【育てられるのではなく育て!】ですから、
今いる選手がどれだけ「俺はこの世界で飯食うねん!」と育つか?ですけどね。


近い将来、上本・大和に加え、生え抜き叩き上げの野手が何人中心選手になっているか?
鳥谷がFAで海外へ移籍か?との報道がにぎわっています。
球団はこのことを予見して、次世代のショート候補を視野に入れていたのか?
いないとなるとまた補強ですかね???キャプテン鳥谷の今後の動向が気になります。


敬称略

投稿者: 尾山憲一 日時: 2014年11月03日(月) |

アナウンサー