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尾山憲一(ytvアナウンサー)『スポ根劇場尾山の大将』

少本塁打・高得点の理由 ( プロ野球 ) > ( 阪神 ) 

同じ関西の球団オリックスは、現在最下位に甘んじていますが、
2試合連続でロッテに逆転勝利し、いよいよ勢いに乗ってきそうです!

一昨日は下山選手が、昨日は阪神から移籍の浜ちゃんこと浜中選手の逆転HR!!

昨日のエントリーで紹介したビッキーこと大引選手も、天敵成瀬から3塁打を放ち、
得点にはならなかったものの、相手投手の気持ちを粉砕したように見えました。

阪神に負けじと、本拠地3連勝なるのでしょうか???


さて、その阪神…昨日は東京ドームで巨人を撃破し、球団通算4500勝を達成しました。

今年の阪神は強い強いと言われています。
岡田監督は「先発投手が頑張っているから…』と話しますが、
私はある数字に注目してみました。


阪神….259 14HR 124点
巨人….239 34HR 114点

左から<チーム打率 チーム本塁打数 総得点>


阪神はホームランは少ないけど、ヒットや四球などでつなぎ、
確実に得点に結び付けています。
巨人は、阪神よりホームランが20本も多いのに、得点は10点下回っています。
単純に考えれば、巨人はホームラン以外での得点がいかに少ないかがわかります。

先日5・1の阪神ヤクルト戦中継では、ゲーム展開が悪く、
その極意をお伝えすることができませんでした…
何せ、阪神打線は、7つ四球をもらいながら、ヒットはわずかに1本…
ヤクルト投手陣の前に完封リレーされてしまったので…(悲)

では、なぜ阪神打線は、本塁打が少ないにもかかわらず、
セリーグで一番の得点力を誇るのでしょうか???

正解は、‘走塁’にあるのです!

今年の阪神は、1つ先の塁を奪う意識が徹底され、
実践しての成功体験がさらに順回転しています。

単打ではなく2塁打、1塁走者は3塁を狙う姿勢…

ランナーが2塁なら、ヒット1本で点になる可能性が高くなり、
ランナーが3塁にいれば、ヒットでなくても犠飛や内野ゴロ間、相手のエラーなど、
得点チャンスが多くなりますよね!

そうなんです…ポイントはランナーを3塁に置くことだったです!
現に、今年はタイムリーでなくても点になっているケースが増えています。

山脇走塁コーチに話を聞くと…
『あなたが打席に立った時、
ランナー1・2塁とランナー1・3塁とではどっちが打ちやすい?』
と、キャンプの時から伝えていたそうです。

もちろん、後者の方が気持ちが楽なはずです。
1・2塁だと、ヒットでないと得点になりにくいだけでなく、
ダブルプレー(以下DP)の危険もはらんでいます。
ですが、1・3塁だと、アウトカウントにもよりますが、
DP間かDP崩れでも点が入るかもしれません。

昨シーズンまでも、その意識はあったのでしょうが、
例えば、中日の鉄壁な外野陣の前には3塁へ進ませてもらえなかったり、
そもそも1歩目から消極的だったのかもしれません…

ここまでセリーグ首位を走っている阪神攻撃陣の効率よい得点の秘密…
おわかり頂けましたか???

次の中継は5・16の同じくヤクルト戦です。
その時に、そんな場面が出てきたら、掛布さんにたっぷり解説して頂きます!
お楽しみに!!!

投稿者: 尾山憲一 日時: 2008年05月07日(水) |

アナウンサー