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尾山憲一(ytvアナウンサー)『スポ根劇場尾山の大将』

しばしの休息… ( スポーツ ) > ( ボクシング ) 

一昨日のボクシングダブル世界タイトルマッチ、ご覧頂けましたか?

WBCバンタム級では、王者長谷川穂積が5度目の防衛に成功!
日本でのバンタム級では、ファイティング原田さん・薬師寺保栄さんを超えての新記録達成!

青写真としては、豪快なKO防衛だったはずですが、序盤にアクシデント…
偶然のバッティングにより右目尻から出欠かと思いきや、
レフェリーの判断は、挑戦者、マルドロットのパンチによるカット。

ということは、出欠がひどくなり、
試合続行不可能と判断されるとTKO負けになってしまいます…

止む無く、王者は安全運転せざるを得ない状況でした。
オープンスコアリングシステムのため、4R&8R終了時にジャッヂの判定が公開され、
かなりポイントではリードしていたので、リスクを冒してまでも倒しにいく必要もなかったのです。

もしかしたら見ている方でストレスが溜まった方もいたかもしれませんが、
ボクシング界では、試合を年に何10試合も出来ない過酷な仕事なため、
王者陥落だけは避けねばならなかったのです。
でも、日本のエースとしての素晴らしいディフェンステクニックは存分に披露してくれましたね。

長谷川選手おめでとうございます!


もう1試合、WBAバンタム級では、池原選手の世界初挑戦。
私が実況させて頂きました。

直線的に前へ出る王者シドレンコに対して、真っ向から打ち合うと宣言していた池原。
注目の第1Rは、緊張がありながらも攻めの姿勢が見られましたが、
第2Rに、王者の右ストレートを左のテンプル付近にもらい、
そこからは、見た目では、思った以上に攻め切れなかったように見えました。

アマチュアで310戦とキャリア十分のシドレンコの引き出しの多く、
攻める時は攻め、休む時は休むなど、12R戦う的確な試合マネージメントに翻弄され、
挑戦者池原の世界初挑戦は、0−3大差の判定で完敗でした…

しかし、愛する家族のために戦った池原、この数ヶ月、死に物狂いで練習していた姿。
一時はチャンピォンを苦しめた戦いは、見ている者の感動を呼んだはずです。

結果がすべての無情な世界…
ベルトを獲れなかった事実に池原は何を感じるのでしょうか?

ボクシングを始めたきっかけで、ジムの先輩でもある辰吉選手からは、

『 こんなんであきらめていいのか? 』と叱咤されたようですが、

まずは、X’mas・正月返上で取り組んでいたので、ゆっくりと休んで下さいね。

この先のことは、奥様と真剣に話し合って決めて下さい。

とりあえず、ボクサーとしては世界を獲れなかった池原選手ですが、
人間性は素晴らしい人間です。
どんな人生を選択しても、歩んだ道で、応援してくれる人が現れるでしょう。

長谷川選手も池原選手もお疲れ様でした。

投稿者: 尾山憲一 日時: 2008年01月12日(土) |

アナウンサー