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尾山憲一(ytvアナウンサー)『スポ根劇場尾山の大将』

今年の伝統の一戦は? ( スポーツ ) > ( アメフト ) 

プロ野球の阪神巨人戦・東京6大学野球の早慶戦・大学ラグビーの早明戦etc…
これらは俗に 『伝統の一戦』と呼ばれ、
現役選手はもちろん、OBや一般のファンまでもが、我を忘れるくらいに熱くなる戦いだ。


関西学生アメリカンフットボール界にも‘伝統の一戦’が存在します。
関西学院大学ファイターズ(関学) 対 京都大学ギャングスターズ(京大)
この両校が明日10日、神戸ユニバー記念陸上競技場で激突する。

1941年創部の関学は、
過去、圧倒的な強さで関西のアメフトシーンを単独でリードしてきた。
1947年創部の京大は、国公立大学のハンデを背負いながら
‘打倒関学’を合言葉に闘志を燃やし続け、76年、ついに関学に黒星を付けた。
しかし、リーグ優勝の壁は厚く、京大が関学の牙城を崩したのは、
それから6年後の1982年の事だった。

以来、関学と京大は80年代のアメフト界を 『2強時代』 として牽引してきた。
90年代に入り、立命館大学の台頭により 『3強時代』 へと変貌した関西リーグ。

少子化の影響、学生気質の変化も重なり、
京大は96年以来優勝から遠ざかっているどころか、入れ替え戦の危機さえあった年もある。


さて、2007年の関西リーグ
今年創部60周年の節目の年を迎えた京大だったが、初戦の黒星スタートから立ち直ったものの、
前節、立命館に51−0と惨敗し、11年ぶりの優勝はなくなった…

しかし、手負いのギャングは恐ろしい。
京大生たるもの 『関学を倒すこと』 に存在意義があるとまで言われている。
選手への取材は、練習に集中したいので控えて欲しいと、京大魂を研ぎ澄ますことに専念した。

一方の関学
2000年代になって、実質‘関学立命の2強’とも言われ、この両校の勝者がリーグを制してきた。
目標は立命館を倒すことと言ってはばからないが、思い出すのは2004年…
3年ぶりの立命館に勝利し、優勝をグッと引き寄せた関学だったが、
翌節、すでに3敗していた京大に足元をすくわれ、
立命館との1敗同士のプレーオフで敗れ甲子園ボウル出場を逃した苦い経験がある。
この年、1年生だった選手が今の4年生…油断は一切ないはずだ。


星勘定を超越したこの両校の戦い…
理由はただ1つ…どちらも、ただ目の前の相手に負けたくない…

この想いがあるからこそ‘伝統の一戦’と言われるのだろう。


プレーオフ含めて、秋62回目、今年の関京戦は、明日10日深夜放送です!

投稿者: 尾山憲一 日時: 2007年11月09日(金) |

アナウンサー