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尾山憲一(ytvアナウンサー)『スポ根劇場尾山の大将』

果たして問題解決となるのか? ( スポーツ ) > ( ボクシング ) 

連日世間をにぎわせている‘ボクシングK一家’騒動…
昨日、東日本ボクシング協会並びにJBCからの処分が発表されたが、
もちろん、この騒動は終結していないだろうし、させてはいけない問題だ。

国内でボクシング中継を担当している数少ない放送局の一員であり、
また単なる実況アナウンサーである私が、とやかく言う問題ではないが、
1人の36歳の人間として述べることをお許し願いたい。


今回一番感じたことは、この処分を課したことが、果たして根本の解決になるのか?と言う事。
これまでの一連の流れを見てきて、
今回の言動は、『偶然ではなく必然』であったと認識せざるを得ないからだ。

私は以前も、遠まわしに品格に対する異議を唱えてきた。
~過去ブログ内~
06年 8月 4日掲載分「真の強い世界王者」

http://blog.kansai.com/oyama/33

06年12月21日掲載分「ボクシング道」

http://blog.kansai.com/ytv_sports/199


強ければ何をしてもいいなんて理屈は一切ない。
18歳だから若いなんて理屈も一切ない。

刑事事件ならば少年扱いの次兄が、名前も顔もさらけ出している。
十二分に自分の『愚行』を悔いていることだろう。

ただ、気になるのは、今回試合中に問題を起こした次兄は、
王者より多額なファイトマネーをもらっている。
果たしてそれで反省できるのだろうか?
昨今の若者の思考から察すると、他人に責任を転嫁してしまうかもしれない。

1日も早く、自立した‘心’を持って欲しい。

そして、是非とも、書面だけのコメントだけでなく、
直接、自らの口で、王者やファンへの謝罪の言葉を発してもらいたいものだ。


さらに、もっと大きな部分で言うならば、
ボクシング業界・取り上げてきたメディア・追い風に乗って応援していた各界著名人は
何も問われないのだろうか???


下火になりつつあったボクシング界は、彼ら一家の言動に反対しながらも、
『業界発展のため』という旗印の下に何も言わなかった。

当該放送局を含めメディアの責任は?

支持してきた方々は‘これまでに’人としての言動を指導してきたのか?


‘処分を課した’ことで、すべてを終わらせるようなことだけはして欲しくない。
現代日本の縮図を見た気がする騒動だ…

投稿者: 尾山憲一 日時: 2007年10月16日(火) |

アナウンサー