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野村明大(ytvアナウンサー)『野村明大の徒然なる道』

徒然なる「橋下府政3~4年目」を振り返る…の巻

テレビで何か発言をするというのは、

なかなかに、「難しい」… ことであります。


テレビで10分ほど解説すると、

同じ10分を見ていた視聴者の皆様から、


「橋下さんに寄り過ぎじゃないか…」

「橋下さんのことを、不必要に悪く言い過ぎじゃないか…」

と、


180度真逆の「感想」が、

一斉に、局のほうに、寄せられます。


私が発した

全く同じ、その「言葉」に対して、


見る人、聞く人によって、

印象が、全然、違うというわけです。。。 

不思議なものであります。。。。。


これまで3年9ヶ月間。

中でも、ここ2年ほどは、、、

橋下府政を解説するときには、


特に、そういう現象が、

多かったと、、、感じます。。。。

そういう意味でいきますと、


100%の視聴者の皆様の

腑に「ストン」と落ちる表現、批評というものは、

永遠に「叶わぬもの」、、、、、 なのかも、、、、しれません。。。。


それでも、

「100%」を目指し、


苦情、クレーム、指摘などに対しては、


全てに対して、真摯に向き合うことを、

旨としてきました。

真面目に、真正面からなされる

「苦情」「クレーム」「指摘」というものは、

やはり、、、一定、なんらかの「真実」「鋭さ」を、

そこに、含む、、、、、ことが、、、、、ほとんど、、、、、、 だからです。。。

限られた時間、制約の中、、、、とはいえ、、、、、


そして、


恐らく、「100%」は、決して「無理」、、、、、だと、、、、、、

分かっていたとしても、、、、

100%を目指し、、、、精進は、し続けなければいけない、、、、

のだろうと、、、、思っております。。。

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さて、


ここまで書いたのは、

自分の中での

一般論としての「大前提」中の「大前提」、、、です。。。。


こういう「大前提」を踏まえた上で、、、、

もし仮に、


私のテレビ解説を見て、

「橋下さんは、知事3年目、4年目は、

 維新の会の政治活動しか、していない。

 府政のことは、なーんにも、していない。」


思われた方が、

万が一、いらっしゃったとすれば、

それは、

誤解です。 ということを、申し上げておきたいと、思います。


この場を借りて

お伝えしますが、


そんなことは、

ありません。

私としても、


そのように伝えようとしたつもりは

ありませんし、

もしそんな風に伝わっているとすれば、

大変、不本意です。


そんな風には「伝えていない」「伝わっていない」と、自分では思っているのですが、

もし仮に、

万が一にも、


そんな風に理解されてしまった視聴者がいらっしゃるならば、


私の「力不足」です。


テレビは、

常に、強烈な時間の制約を受けますので、

その限られた時間で、

全てを伝え尽くす、、、というのは、、、、

そもそも、至難の難しさ、、、ではあるのですが、、、、


それでも、、、、

そんな風に伝わってしまったとすれば、

テレビ解説のプロとして、

私の「力不足」です。

さらなる精進を、

積まないといけませんね。


さて、


伝えきれなかった部分があるとすれば、

こういった

「ブログ」などのメディアで「補う」、、、


くらいしか、


今の私にできることは、ありませんが、、、、、

私の

橋下府政3~4年目に対する評価は、

以下です。


★橋下知事は、3~4年目、

  活動の軸足を、「大阪都構想」に、大きく移した。

  「構想」を実現するために、「政治活動」に割く時間が、

  1~2年目と比べ、激増した。

★その間も、彼は、府政において、

  大きな取り組みを、同時並行で進めた。

  たとえば、「槇尾川ダム」を巡る議論→中止の決断、

  私立高校無償化、

  朝鮮学校への補助金見直し、

  など、

  府政史上、あるいは日本の地方自治史上、

  画期的といえる政策も、

  この時期に、多く行っている。

  個別の政策についての「是非」は、

  見る人によって、意見の分かれるところがあるとはいえ、


  少なくとも、並の知事と比べて、

  「府政」への取り組みが、

  この2年間、

  甘かった、不十分だった、という指摘は、

  全く、あたらないと、思っています。

★しかし、

  そういった「府政での実績」がかすんでしまうくらい、

  「大阪都構想」に多くのエネルギーを割いた。

  確固たる軸は、

  明確に、そちら側にあったことも、

  また確かである。

★3~4年目の橋下府政を「一言(ワンフレーズ)」で表すなら、

  やはり、「大阪都構想時代」という一言でしか、表現できないし、

  そう表現するのが、圧倒的に、適切だと思っている。

  「構想」を実現するために、

  構想に反対する「平松市長」との対立に耳目が集まった時期であったことも、


  また、現実である。


★ちなみに、私は、


 「都構想」を目指す「政治活動」を、

  ありがちで不毛な「政治闘争」「政局」「けったくその意地の張り合い」の類
  という風に、矮小化して評価するつもりは、

  さらさら、ない。


★都構想は、

  斬新で可能性を秘めた、真っ当な「政策」「選択肢」のひとつであり、

  
  政治活動と絡んだところが多かったとはいえ、
  
  府政にまつわる「重大」な「政策(案)」のひとつであると、認識している。


★橋下氏が、

 3~4年目に、「都構想」と、それにまつわる政治活動に、

 多くのエネルギーを割いたからといって、

 即座に、それをもって、
 
 「公務以外に精力を費やした」といった類の批判を受けるべきようなことでは、ない 
 と思っている。


★ただし、


 壮大で前代未聞の「枠組み」「形」の大転換という試みであり、


 法制度上の実現可能性も、

 まだまだ、不透明だ。


 初めての試みだけに、

  
 やってみないとわからない部分も、当然のことながら多くあるし、

 
 まだ、机上の理屈の整理では見抜けない「課題点」が、

 実は、潜んでいるかもしれない。。。


★そういったことも含め、


 結果が見えてくるのは、5~10年先であり、


 もし、その時、「成功」すれば、

 この構想にまい進した橋下さんは、「大改革者」だったということになるし、

 もし、失敗に終われば、

 橋下さんは、やはり、その時点の状況について
 
 「結果責任」を問われる、最も主要な人物の、一人だ。


★そう考えると、


 橋下氏は、敢えて、

 
 結果が、5~10年先にしか出ない「構想」に、大きな力を注ぐという

 「選択」をしている… ことが分かる。

 それは、彼が、


 都構想が、

 「広域行政の一本化と成長戦略」

 「身近な住民サービスの充実」

 「これから進む道州制の議論に向けて、先進的第一歩を刻む」
 
 ことに直結すると、信じているからであり、


 府政のこまごまとした改革よりも、

 もっと大きくて重要な「テーマ」だと認識しているからであり、

 (これは、彼自身も、何度も述べている話です。)

 政治家としてのみならず、

 行政の長としても、

 一概に批判されるようなものでもないだろう。 とも、私は、思う。

 「現状をどう認識」し、

 「どういうビジョンを描く政治家に、一票を投じるか?」というボールは

 既に、有権者の側に、投じられている。


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後半、

話がどんどん拡散してしまいましたが、

要するに、

3~4年目も、橋下氏は、府政の仕事には、

力を抜かず取り組んでいた。

ということです。


が、

それが目立たなくなるくらい、「都構想」に注力していた。

ということです。

そして、

そのことをもって、橋下さんが、「府政」全体を怠っていた、という見方は「違う」と、

私は、思っている、ということです。


端的に言ってしまうと、


またまた「100%」伝わらない可能性がありますので、


なかなか難しい… のですが、、、、


私の意見を

端的に述べるならば、

そういうことです。


ちなみに、

「反橋下」陣営の意見としては、

「都構想に割くエネルギーと時間を、

 もっと、府市の話し合いや、府政の他の課題に注力してくれれば、

 より良い成果が導けたはずだ」

というものもありますが、

これはもう、

どこまでいっても「水掛け論」の話で、

「どちらが良かったのか??」

というのは、
 

永遠に、結論の出ない話… ではないでしょうか。。。。


橋下さんの言い分としては、


「もう、議論はし尽くして、これ以上、話しあっても仕方ないところまで、話した。」

「今の『府』という枠組の中で、課題と思えるものに対しては、

 全て、道筋をつけた。

 ここから先の改革は、今までの『枠組』を取っ払うことからしか、始まらない」


というものなので、


これに関しては、


もう、どこまでいっても、

結論の出る話、、、ではないと思います。


あっ、これは、誤解していただきたくはありませんが、

「府と市の枠組み」についての話… ですので。。。。

「教育」や、「咲洲庁舎」の話については、

まだ、議論は始まったばかり、、、ですし、、、、

継続、、、していますし、、、、

必要な「検証」も、済んでいませんし、、、、、

これらは、

まったく、


別の話です!! 念のため。

投稿者: 野村明大 日時: 2011年11月03日(木) |

アナウンサー