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野村明大(ytvアナウンサー)『野村明大の徒然なる道』

「君が代」起立条例と橋下知事

きのうも書きましたが、


橋下知事が、「熱い」。


入学式や卒業式で、
「君が代」斉唱のとき、

「起立しない」先生。。。


1)この先生達を、
どう思いますか?


2)この先生達に、
どう対応すべきだと思いますか?

というのが、

そもそもの「問題」、、、、なんでしょう。


まず、
1)についていえば、

たとえば、
自分の子どもの入学式で、

そういう先生が、いたら。。。。

「晴れの舞台で、ああいうパフォーマンスをとる。。。変わってはいるよね。。。」
「思想・信条的に、いろいろ、思うところが、あるんだろうね。。。。」

まあ、私の率直な感想でいけば、
そんなところでしょうか。。。

「私立学校」では、
あり得ない、、、でしょうね。。。。

やはり、
私学では、

「そこで、学校の方針に従えないなら、やめてください」
の世界、、、ですものね。。。

生徒も、、、先生も、、、、


そういう意味では、

「公立学校」、、、ならではの、、、、「問題」、、、、ともいえそうです、、、実は。。。。

さて、
この問題を、

どう見るか?捉えるか??

私なぞは、


自分も、ちょっと「変わっている」「斜めに見たがる」

ところがあるので、

「そんな先生が、いる」。。。。ことも、

なんとなく、、、許容、、、、できてしまいます、、、、実は。。。。

厳(おごそ)かな、、、、入学式。。。。

一生に一度の、、、、児童・生徒にとって、、、、「晴れの舞台」、、、、、


そこで、、、、自分自身の、、、、「思想信条」によって、立たない、、、、

一人の教員。。。。。

全国で100年ぶりの出来事なら、
騒然として、、、、不意を突かれて、、、、、動揺、、、、、しますが、、、、、

聞くところでは、
府立高校では、

毎年、数十校で、数十人、

そういう先生が、
いるのだとか、、、、、


言葉は悪いですが、

一種の「風物詩」的な光景、、、、、と、、、、、、

受け止めようとするかも、、、、しれません。。

ただ、

烈火のごとく、
「不愉快」に感じ、怒る、、、親御さんも、、、、、


きっと、いるのだろうな、、、とは、、、、想像します。。。

その人たちのことを、
「余裕がない」とは、、、、到底、、、思えません。。。。

「思想・信条」は別として、

「そこは、立てよ」。。。


というのが、


世の「常識的」な「ライン」、、、、

ですし、、、、

司法でも、
そういう判断が、下されてきていると、、、、、

理解、、、しています。。。。


ただ、、、、、

「ルール」を破ってまでも、、、、、

たとえ、「免職」になっても良いという覚悟で、、、、、

場の雰囲気を乱すことも承知で、、、、、


それでもなお、

何かを訴えたいという先生が、

いるのならば、、、、、

その「思い」を聞いてみよう、、、という対応は、

あっても、いいのだろうと、思っています。。。。実は。。。。


今回、、あまり、、、、報じられてはいませんが、、、、、


橋下知事は、
児童・生徒に対しては、


まさしく、そういった「対応」をすべき、と、言っています。

「なぜ、起立するべきなのか? 起立したほうが、いいのか?」を丁寧に諭し、

「それでも、起立できない、したくない」ならなぜなのかを、とことん聞き、

「場合によっては、個別のケースによっては、

 起立しないことをも、認める」

そこまで、言っています。。。。実は。。。。。

そこまで言うなら、、、、

橋下知事の言うことは、「腑に落ちる」と、、、、


実は、、、私は、、、そう感じています。。。


そこの部分、、、橋下さんは、、、どうなのだろうか??と、

今週前半は、、、ずっと、、、、そう、、、、思っていました。。。。

おとといの、約2時間に及ぶ記者会見の中で、

最後のあたりで、、、、自ら、そう、表明していました。

さらに昨日、朝のぶら下がりの際も、

同じことを、言っていました。

きのうの、教育委員会との意見交換の際、

「場合によっては、不起立を認めることもあってもいいかもしれない。

 それが教育」と、

踏み込んでいました。


「それならば…」と、、、、私は、、、思いました。。。。

と、

私自身は、

知事の「理屈」については「腑に落ちた」、、のですが、、、、、

そうはいっても、

何が、

子ども達のために、日本の国の教育のために、

「ベスト」なのか。。。。??

簡単に、

結論が出せる問題ではない、、、、とは、、、、

今も、変わらず、、、思っています。。。。

「免職」を条例化すれば、

多くの、起立していなかった教員達が、

「起立」するように、、、なるんでしょうか。。。。

その先生達は、、、一体、、、、、何なんでしょうか???


橋下知事が言うように、

そういう先生達は、


「身分保障」に甘えて、「パフォーマンス」を好き放題、やっていた、、、だけなんでしょうか??

自分の「職を賭して」、、、までの覚悟は、、、、、、

その「思想・信条」には、、、、なかったんでしょうか??


だとするならば、、、、

「免職」を条例化することで、、、、、、

そういった、中途半端な先生達を、

教員として、残す、、、、ということになる、、、、、ような気も、、、、、します。。。。。


その反面、

「免職」覚悟で、

「立たない」、、、、先生も、、、、、


数人は、、、出てくるのかも、、、、しれません。。。。


実は、、、、

こういった先生の「思い」、、、、、には、、、、、、


「耳を傾けてみる」価値があるかもしれない、、、、と、、、、、

私なぞは、、、、実は、、、、、、思うのです。。。。。。

彼らの意見は、

「とんでもなく、偏っている」だけかもしれない。。。。。

「独り善がりな、思い込み」だけかもしれない。。。。。

でも、、、、、


彼らは、起立しなかったことによって、

人を殺したわけでも、なんでもないわけです。。。。

それでも、

なにがしかの「信念」を持って、

「仕事」を失うと分かっていても、

「立たない」選択をし続けるなら、


「なぜそこまで。。。??」ということは、

実は、真剣に、耳を傾けてみる価値は、あるのではないか??

と、

私なぞは、、、、思うのです。。。。

繰り返しになりますが、


児童・生徒については、

より一層、


そういう「対応」が、必要だと、、、思っています。。。。


そこについては、
橋下知事も、

そういう「方針」、、、だそうです。。。


それこそが、「教育」だと思っている、、、、そうです。。。


では、、、、先生については、、、、、どうなのか???

今の世の中、、、、


戦時中と違って、、、、、

「職」を失った先生達、、、、


「発信」することさえ、奪われる、、、、わけでは、、、、ありません。。。。。


「免職になってでも、

 何かを訴えたかった」、、、、

のなら、、、


「免職になって、堂々と、訴え続ける」、、、、ことも、、、、、


実は、、、できるのです。。。。。

そういう意味では、、、、、


「免職」にすることで、

彼らの、「表現の自由を奪うことになる」、、、とは、、、、、

いえない、、、、とは、、、思います。。。。。


ただ、

なにかしら、、、そういった、、、、、、

稀有な人材(良い意味でも悪い意味でも)を、、、、、

教育の場から、、、排除してしまう、、、、、、、、ことにつながる、、、、、、


ことは、、、、、間違いない、、、、、、でしょうね。。。。。


どちらが、、、、「教育現場」で、、、、、「より良い」のか、、、、、??


私には、、、、、わかりません。。。。。


そういう、、、、「変り種」の先生がいて、、、、、、

「反面教師」的に、、、、あるいは「多様性」を、、、、、

学ぶことも、あるような気も、、、、しますし、、、、、、

「規律」「ルール」を教える上で、、、、

そういう教員がいることは「弊害」だと、、、、、


いう意見も、、、、あるでしょう。。。。もちろん。。。。


世の中の「ルール」には、

「馬鹿げた」ものも、、、、たくさん、、、、あります。。。。。

「馬鹿げた校則」でも、

「ルールだから!」の一点張りで、


思考停止してしまう、、、、

そういった教育は、、、、、、

絶対に、、、、好ましくない、、、、

これは、、異論ないところでしょう。。。


「職を賭して、君が代に、立たない!」

そういう先生がいたほうが、

自分の子どもの「思考力」「多様な価値観への理解の形成」に、


役立つのか、立たないのか??


難しい、、、問題です。。。。


これが、

「君が代」の問題でなければ、

そんなに、、、難しい、、、、ことでは、、、、ありません。。。。。実は。。。。


そういう意味では、

今朝の報道でも出ていますが、

「高校野球の、特待生ルールを、確信犯的に破る高校が、

 まだまだ、後を絶たない」、、、、


実は、、、、こっちのほうが、、、、、

よっぽど、、、問題だと、、、思っています。。。。


橋下知事には、、、、

こういう「ルール破り」にこそ、

あの激烈な突破力、発信力を、

発揮、、、してほしいと、思っています。。。。。実は。。。。。


「日の丸」「君が代」の問題は、、、

やはり、、、難しいです。。。。


橋下知事は、

「起立条例の問題は、君が代問題ではない!」

と言い切っていますが、、、

それは、、、、違うと、、、、思います、、、やはり。。。。


「君が代」だから、

ややこしいし、、、もめるということは、、、あるでしょう。。。。。実際。。。。。

橋下知事がいうように、

「君が代」問題ではないのなら、、、、


知事の言い分に、、、、一分の「隙」も、、、、ありません。。。。


ただ、、、、「君が代」問題は、、、、、

やはり、、、一筋縄では、、、、いかないのでは、、、、ないでしょうか。。。。。


それは、、、知事も、、、実は、、、、

もちろん、、、分かった上での「発言」だと、、、、思っていますが、、、、、

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私は常々、、


「世界中で、こんな国は、日本だけ!」とか、

「フツウの国に、なろうよ」とか、


そういう安易な掛け声は、


全然、的外れだと、

思っています。。。。

日本は、

良きにつけ悪しきにつけ、

フツウでない、、、、数奇な、、、、道のりを、、、、、


たどって、、、、、きたわけですから。。。。。

アジアで唯一、、、、圧倒的スピードで、、、、、

欧米列強に肩を並べる発展を遂げ、、、、、


結局は、、、、敗戦を迎え、、、、、


主権をないがしろにされたような形も含め、

アメリカ主導で、国のあり方を、定められ、、、、

ただその間隙を縫って、

また経済的な発展を成し遂げ、、、、、


ただ、

忘れてはならないのは、、、、


所詮、、、、今なお、、、、、

日本が置かれているのは、、、、、


広い意味での「戦後の、敗戦国としての、枠組」、、、だと、、、、

いうことだと、、、思っています。。。。

日本が背負っている

特殊な事情を考えれば、、、、


「フツウの国」ではあり得ないような、

いろんな出来事、思想、


芽生え、育っても、、、、それは、、、仕方ない、、、、ことなのだろうなと、、、、、

簡単に、

「そんなことやってるのは、日本だけだ!」とか、

そういう一言では、、、、片付けられない、、、、宿命なのだと。。。。思っています。。。。

明治維新後、

勢いよく、海外進出していた時も、

侵略、暴力的な振る舞いを、結果として、海外でしてしまった時も、

いつも、

日本軍は、


日の丸・君が代と共に、あったわけで。。。

それは、

日本だけでなく、


イギリスでも、フランスでも、

どこの国の国歌も国旗も、


そういった、様々な側面は、

当然に、持っている、、、、わけですが、、、、

日本は、、、戦後、、、、

敗戦国として、


「まず、今までを、否定しろ」というところから、

始まらざるを得なかったところが、


固有の事情として、、、厳然と、、、、ある、、、、わけです。。。

私自身は、

このブログでも何度も書いてきていますように、


我が家の一族の海軍大将を

尊敬し、誇りにも思っているくらい、、、、ですから、、、、、


明治維新以来の

日本の国、日本軍の歩みの中にも、

誇るべきものが、山ほどあると、思っていますし、

日の丸のデザインも、

君が代のメロディも、


国旗・国歌として、ふさわしい、素晴らしいものだと、個人的には、思っているのですが、、


その一方で、

それらを「毛嫌い」する人たちの「主張」の中には、

実は、多くの、

戦前、日本が、「誤った方向に行ってしまった」いくつかの「岐路」で、実は、どうすべきだったか??

そのヒントを示唆するようなものが、


多く含まれていると思っていまして、、、、

そういった「意見」「主張」を


一刀両断、聞く耳持たず!


ではなく、


なるだけ、

自由に発信してもらい、

それに耳も傾ける、、、

そんな「社会」「風潮」こそが、健全だと、、、、

いう思いがありまして、、、、


そういう「社会」「風潮」を作るためには、

どうするのが、、、一番いいのだろう??と、、、、、


日々、、、思い悩みながら、、、、

過ごしていると、、、、、

そんなことなので、、、、あります。。。。。

投稿者: 野村明大 日時: 2011年05月20日(金) |

アナウンサー