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野村明大(ytvアナウンサー)『野村明大の徒然なる道』

徒然なる「槇尾川ダム」に関する判断…

つい先ほど、

橋下知事が、ツイッターで、

「槇尾川ダム」に関する判断について、つぶやいています。


引用すると、、、、

「河川整備委員会が出した『治水効果が五分五分』という結論と、

 僕が重視した街の安全度は全く違います。

 計画高水位の議論では五分五分かもしれませんが、

 街の安全度としては河川改修の方がはるかに高いと判断しました。」

どんな「英断」であったとしても、

100%の判断というものは、この世にないので、


結局、

何が良くて何が悪いか、、、、などということは、、、、、、

「神のみぞ知る」、、、、、こと、、、、、、ではあるのですが、、、、、、


私は、


知事の「上述の判断」については、


「えげつないくらい凄い判断」、、、、だと、、、、、、理解しています。。。


長らく河川工学で

「金科玉条」の如く扱われてきた

「計画高水位」の考え方を、

十二分に、理解し尽くした上で、


なおかつ、


「本当の安全」というものを追求するという

本来の目的を、失っていない。

もっとも、

河川改修が進まず、

「安全な街づくり」が進まなければ、

『絵に描いた餅』

意味がないのですが、、、、、


それでも、

私なぞは、


「打ち出した」だけで、

大きな意味があるとさえ、、、、思っております。

学者も政治家も、


「ハイウォーターレベル」について、

理解を深めれば深めるほど、

その「小手先の理屈」に囚われ、

「何が、本来の目的であったか?」を、

忘れることが殆ど、、、、、なのですが、

知事の場合、


この概念を勉強し、理解を深めていきながらも、


本来の「あるべき論」からブレなかったことが、

これまでの政治・行政になかった「特筆点」でしょう。。。

だからこそ、


これまでになかった「決断」をするに至っている、、、、のかもしれませんが、、、、、、、

河川整備委員会の議論も、

最初の最初は、

こうでした。

まさしく、参加者皆が、

知事と同じことを言い、

同じ方向を向いているように見えましたが、


いつしか、


「ハイウォーターを超えた水について、行政は責任を持てない」

だとか、

「堤防補強は、まだ、効果が学術的に定まっていない」

などの、


「あなた方は、何を目指しているのですか? 何を目指していたのですか?」

という議論が、


多く聞かれるように、なってきました。。。。


そんな中、

当座の結論を得るために、


当時の委員長が、


いわば、やむなく、

極めて議論を「(良い意味での)矮小化」した上で、

敢えて提示した「事実」が、


「治水効果は五分五分。 費用面は、河川改修の方が安上がり。 環境面でも、優位。」

という


「シンプル」な、事実、、、、、だっただけであって、、、、、、

もともと、

委員会が、

立ち上げのときに目指していたのは、


まさしく、

知事が言ったような、


「何が、安全で、

 何が、将来にわたって、地元住民と大阪府民を、利するものなのか?」

という


極めて単純明快な「命題」、、、、だったわけです。。。。


住民説明会で、

知事が、


この「そもそも論」を持ち出したとき、


私自身も、

「治水」の原点に、いきなり引き戻されたような「衝撃」を受けましたし、、、、、

できれば、


河川整備委員会で、

住民から離れた「浮世離れ机上シミュレーション」を、とうとうと説かれ続けた

一部の学者の先生方には、

今一度、

「治水の原点」とは何ぞや??


ということを、


知事の宣言を受けて、

考えて欲しい、、、、、、とまで、、、、、、、思った次第、、、、、であります。。。。。


私は、


「絶対ダム反対論者」、、、、、でも何でもありませんが、、、、、、

槇尾川ダムは、

日本で一番不要なダム、、、、ではないかと、

取材を深めるにつれ、

思うようになっていきました。


(そんなダムであっても、

「計画高水位」という鮮やかなマジックの下では、

「ダムも、ひとつの合理的な選択」という結論を導きだすのは、

実にたやすい「作業」、、、になってしまうところが、

日本の治水行政全体を覆う「肝」の「闇」、、、、、 だったりするのですが、、、、、)


(それでいうなら、

 スーパー堤防だって、「ひとつの合理的な選択」です。
                        
                        (文字通り、受け取らないで下さいね!
                              皮肉ですよ・・・・・皮肉!!!)


 理系の優秀な技術系官僚にとっては、

 前提の置き方を、ポンポンと変えさえすれば、

 何らかの事情を背景に「やれといわれた事業」が、

 「国民の幸福の為に、一番やらなければならない事業」に、早変わりです。)


知事の判断は、

極めて正しかったと、率直に、思います。


たとえば
安威川ダムについては、


どちらがいいのか、、、、、


正直、まだ勉強不足で、わからないのですが、、、、、

少なくとも、、、、、

これまで全回出席されてきていた前委員が「2人」抜けて、

新メンバーとなった、

今の「委員会」の構成で、

果たして、議論が尽くされるのか???

そこについては、


極めて、

「懐疑的」で、、、、、あります。。。。

その「懐疑」を、

払拭、、、、、、してくれるような議論が、、、、、、、


展開されれば良いのですが。。。。。。

投稿者: 野村明大 日時: 2011年03月09日(水) |

アナウンサー