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野村明大(ytvアナウンサー)『野村明大の徒然なる道』

大阪府河川室「多額の税金」を委ねられている自覚なし!

「槙尾川ダム」の取材を開始して

もう1年半以上になりますが…


昨日ほど、

腹立たしさを感じたのは、


はじめてです。


府の河川室が、

府議会の都市整備委員会の府議メンバーらに、


「ダム案」と「脱ダム案」について、

報告しました。

私が卒倒しそうになったのは、


課長の説明を聞いたときです。。。

要約しますと…


課長は、


「『脱ダム案』は、コストで優位。

 『ダム案』は、効率性で優位。」


と、平然とプレゼンテーションし、


どう見ても、

そうと理解するしかない「表」を、


堂々と、スライドで、映し出していました。


私は、、、仰天しました!!

このブログを

愛読されている皆様は、


もう十分、ご存知だと思いますが、

『ダム案』のほうが、

「コストはかかるが、より効率的」というのは、


真っ赤なウソです。

正確には、


「『脱ダム案』と『ダム案』では、

 どちらが効率性で勝るかは、

 結局、河川整備委員会での長時間の議論の末、

 結論が出なかった。


 『脱ダム案』は、余裕だかの部分をコンクリート張りした堤防が、
 100%効果を発現すると仮定すれば、

 効率性でも『ダム案』を逆転する。

 
 『ダム案』は、余裕だかの部分をコンクリート張りした堤防が、
 100%効果を発揮しないと仮定すれば、

 効率性で『脱ダム案』を上回る。

 現実には、

 『余裕だか部分の堤防補強』の効果を、

 0%と仮定するのも、100%仮定するのも、ナンセンスだ。

 (まあ、常識的に考えれば、0%と仮定するほうが、よりナンセンスだと、

 私なぞは思いますが。。 まあ、それは、私の主観なので、その意見は、おきます。笑)

では、50%か? 70%か? 80%か??


ちなみに、

80%~90%、堤防が効果を発現すれば、

「効率性」で、「脱ダム案」が、「ダム案」を、逆転します。

京都大学の教授が丁寧に計算されたグラフを提出され、

そういうことが、わかりました。

ただ、

「何%、堤防が効くか?」を議論するのは、

もうやめましょうと、なりました。。。委員会の議論で。。。。

なぜなら、「何パーセント効くか?」は、

どこまでいっても、、、、「グレー」な「水掛論」で、

永遠に、、結論の出ない、、、「不毛な論争」、、、、だからです。

ですから、

『効率性』について、「ダム案」と「脱ダム案」、どちらが優位か、議論するのは、

やめましょう!

明確にコンセンサスがとれている、「コスト」と「環境面」について、

どちらが優位か、、ということをもとに、


結論を考えましょう。」

というのが、

長時間にわたった、委員会の議論、、、を踏まえた、、、、「委員長の結論」でした。。


何回にも何時間にも渡った

委員会での「熟議」が、

きのうの府議への説明では、

一瞬にして、

「『ダム案』が、『脱ダム案』より、効率性では、勝る」


という、

「ウソ」の結論に、

すりかわっていました。。。。


私は、、、、本当に、、、、、本当に、、、、、仰天しました!!


ある意味、、、、こういったプレゼンテーションは、、、、、、


「裏金」とか「公金使い込み」とか

あるいは、

「談合」や「賄賂」に

勝るとも劣らない「犯罪的」な行為、、、ではないでしょうか??


前者は、

わかりやすい「税金の流用」であり、


明確に、犯罪行為として、罰せられますが、

後者は、

そういうことは、

まず、ないでしょう。


「間違えました」


と釈明すれば、


通常、それで許されますし、


「いや、我々は、そんな風に説明したつもりはない」

と釈明すれば、


謝罪する必要すら、

ない。。。

しかし、


結局、


こういったプレゼンテーションによって

ミスリードされた議員や首長が、


本来あるべき方向とは異なった「結論」に誘導されれば、


何億、何十億、何百億という

「税金の無駄遣い」が、


平然と、、行われる、、、可能性が、、、、あるわけです。。。

委員会に、何日も、何時間も、

散々、議論をさせておいて、

もっとも大事な部分を、

さくっと省略して、


自分の都合の良い、、、、

(いや、

きのうは、、、そんなレベルでは済まない、、、、)

極めて、、、、極めて誘導的、恣意的なプレゼンテーションによって、

自分たちの都合の良い結論に、導こうとするなら、


何のための「委員会」だったのでしょうか??

まさに、

委員長、宮本委員、

二人の良識ある「委員」の「辞意表明」は、


こういった、大阪府河川室の「委員会運営」に対する「抗議の意」を

表明するもの、、、、だった、、、、、にもかかわらず、、、、、


府の河川室は、

そういった抗議に真摯に耳を傾けることなく、

いやむしろ、


「うるさがたの委員」がいなくなって、好都合、、といわんばかりに、


そして、

知事がいないことをいいことに、

まさに、、、「やりたい放題」のプレゼンテーションを、平然と敢行した、、、


という風に、


申し訳ないですが、わたくしは、

とりました。

まあ、、、とにかく、、、、ひどい。。。。。。

お忙しいと思いますが、

知事も、是非、


あのプレゼンテーションと、あのスライドを、

一度、ご覧になったら、いかがでしょうか??


あのプレゼンで、

「いや、我々は、ちゃんと説明したつもり・・・」


という「言い訳」が、通るのでしょうか??

知事と、副知事には、

最低、みてもらいたいですね。


それで知事と副知事が、

「まあ、ちゃんと説明してるんじゃないか。。。」とおっしゃるなら、、、


もう本当に、、、わたくし、、、、大阪府政から、、、、、さじを投げますが。。。。笑


さて、

話は、大きく、それました。


その「ウソのプレゼンテーション」のあと、

案の定、「論客」の府議から、

質問が出ました。


「我々は、『効率性』を重視して、どの事業を選択するか、決めてきている。

 委員長案が、『効率性』で劣る『脱ダム案』を優位とする意見書案を出されたのは、

 なぜなのか?」

まあ、、、、、とても鋭い、、、、指摘、、、であります。。。。。

「うそ」の特効薬が、、、、、効きすぎたのでしょうか??

この質問を聞いた瞬間、

府の河川室の幹部の皆さんは、


ほくそえまれたのでしょうか?

それとも、

少しは、あせられたのでしょうか?? (笑)


まさに、

河川室側の「思惑」どおりに、

府議の「誘導」が、「成功」、、、、した瞬間、、、、でした。。。。

しかし、

「成功」しすぎると、

「ウソ」が、矛盾を、呼びます。


論客の府議がおっしゃるように、

「なぜ、『効率性』で劣るのに、

 委員長は、『脱ダム案』でまとめようとしたの??」

ふつうは、、、そう思います。。。。

まあしかし、、、、

ここで、

河川室側には、

「説明しなおす」猶予が、

実は、与えられたわけです。。。


「いえ先生! 違うんです違うんです!!

 我々の説明が、誤解を招く説明だったかなぁ…


 『ダム案』のほうが『効率的』ということでは、ないんです!


 『ダム案』のほうが効率的と主張される委員の方もいらっしゃった。

 でも、

 『脱ダム案』のほうが効率的と主張される委員の方もいらっしゃった。


 どこまで議論しても、

 どちらが効率的か?ということについては、

 結論が出なかった。


 ですから、『効率性』については、いったん、棚上げしようということになった。


 結論が出ている『コスト』や『環境面での影響』を重視して、

 結論を出そうということになった。


 それが、委員長が、ああいう案を出された『理由』です。」

と、


河川室が、説明していれば、

私の疑心暗鬼は、

解消されていたでしょう。。。


「ああ、、、なにも、、、、

 河川室は、『うそ』の説明を、しようとしたわけでは、なかったんだ。。

 一生けんめい説明しようとしたけど、

 
 限られた時間で説明するのには限界があって、

 ああいう説明のしかたに、なってしまったんだ。。。。


 でも、

 誤解されている府議に対して、

 きちんと、誤解を解こうと説明したし、

 真摯に対応しようと、してるじゃないか。。。」

と、

河川室のことを、一瞬でも疑ってしまった自分を、

恥じたでしょう。。。。

しかし、、、、

残念ながら、、、、、、


河川室は、、、、私に、、、、そう思わせては、、、、、くれませんでした。。。。。

ムニャムニャと、、、わけのわからない返答を、

府議に対して返された、、、、だけでした。。。


(ここに関しては、

 あまりにも内容がなかったので、省略します。。。


 後述しますが、

 ここの答えについて、

 当該の府議は、

 「ああ、あそこは、何にも、こたえてなかったよね」と、感想を述べられていました。


 その一言が、全てを表していると、思います。)


さて、

話が長くなって、時系列がややこしくなりますが、、、、、

そんなこんなで、

「府議への説明」の場が、終了しました。。。

上述の

例の「プレゼン」を問題と考えた私は、


その会議が終わったあと、

速攻で、


その部屋に行き、

得意満面でひきあげようとする部長に、

「なぜウソの説明をされたのか?」

問いただしました。


いつも知事の前では笑顔を絶やさない部長ですが、

私の質問に対しては、

苦虫をかみつぶし、

怒りで顔面をひきつらせ、

唇をぷるぷると震わせながら、


はき捨てるように、

(と、私には、映りました。)


「我々は、きちんと説明した。

 あなたはそう受け取られたかもしれないが、

 それは、あなたの感想だ。


 限られた時間内で、全てを説明することは不可能だが、

 その中で、できる限りの努力をした。」


というようなことを、おっしゃいました。


後ろから、

我々のやりとりを聞いていた、

プレゼンの当事者である課長も、

同様のことを、おっしゃいました。


そこで、

私は、言いました。

「いや、A議員は、

 完全に、あの説明で、誤解されていたと思いますよ。


 あの質問をみれば、明らかではないですか?

 
 A議員でなくても、

 わたしでも、あの説明を聞けば、そう思いますよ。


 『なぜ、委員長は、効率性で劣る脱ダム案で、まとめられようとしたのだろう?』と。


 なぜ、
 
 あの質問が出た際に、

 『いや違うんです。
 
 脱ダム案が、効率性で劣るのではなく、

 効率性については、結局、どっちが勝るのか、結論が出ていないんです。


 それが、長時間議論によって導かれた結論です。

 そこのところ、間違って伝わってしまっていたら、すみません!』


と、


なぜおっしゃらないんですか??」

と。

それへの河川室の返答が、

またお洒落でした。。。

笑ってしまいました。。。。

「いや、、A府議は、誤解されたとは、思っていません。

 そうおもわれたのは、野村さんの感想です。

 我々としては、懸命に、伝えようとしましたが、

 その内容が、A府議に、伝わっていなかったとしたら、

 それは、我々の努力不足だと思います。


 ただ、

 我々は、A議員には、間違って伝わっていないと、思っていますが。。。」


私は、言いました。


「いや、、、どうみても、、、、A議員は、誤解されていましたよ。。苦笑

 
 では、何ですか?

 もし、A議員が、『誤解』されていた場合は、


 A議員のところにいって、

 きちんと、説明しなおされますか?


 もしされる場合は、

 公開で、我々がカメラ取材をしている場で、

 きちんと説明してくださいますか?」

と。


そうしたところ、


「A議員が誤解されていて、

 取材の件をOKされれば、

 そうします」


との答えでした。

私は、

その足で、すぐ、、、


A議員のもとへと、取材に行きました。

A議員に確認したところ、


「ええ?そうなの??

 いや、効率性で、ダム案のほうが優位、ということだと、受け取っていましたよ。


 ということは、

 効率性に関しては、『グレー』ということなんだね。


 では、まさにそこは、『知事が政治決断』をするポイント、ということですね。


 なるほど、、、しかし、、、、河川室、、、そういう手を使ってきたか。。。

 わかりました。

 カメラ取材されても、結構ですよ。」


と、

快諾していただけました。


さすが論客のA議員。。。


瞬時にして、

河川室の「ウソ」と「テクニック」について、


「なるほど、、、そういうことか。。。。」と

理解されていました。。。

さて、

私は、A議員の取材を終え、


すぐに、

河川室の課長に、電話し、


「A議員への再説明」を、

公開でカメラ取材させてもらうことになった旨、通告しました。


それと同時に、

大阪府の法務課に対し、


今回の事情を伝え、

「今、府の顧問弁護士に対し、

 ダム建設問題をめぐる『法務リスク』について、検討してもらっているようだが、

 あのような恣意的でゆがんだプレゼンテーションがまかり通るならば、

 河川行政については素人である弁護士を、

 自分達の導きたい方向に導くことは、きわめて容易である。


 税金の使い道に直結する重要な問題なのだから、

 我々報道陣に公開するか、せめて、河川整備委員らの立会いのもとで、

 顧問弁護士へのプレゼンテーションを行わなければ、

 そういう部分の公正性、中立性は、まったく担保できないのではないか?」

との見解を伝え、取材についても、希望する旨を、伝えました。

皆さんは、

どうお感じになりますか??

よく、

「霞が関文学」というコトバが、使われます。

霞が関の優秀な官僚が、

政治家やマスコミを、


句読点の位置まで計算されつくした書類作成術の巧みさで、

我田引水的に政策誘導する、、、、

ことを一般的に指しますが、


今回の一件も、

まさに、


「霞が関文学」の傍流でしょう。。。


しかも、

かなり悪質な部類と、

お見受けいたしました。


近いうち、

この件に関しては、もちろん、

知事にもお聞きします。

河川室の皆さんには、

事前に、知事への内容周知(きのうの都市整備委員会の報告)
及び、この件に関する河川室側の言い分を、

用意周到にご準備されることを、お勧めいたします。

投稿者: 野村明大 日時: 2010年12月07日(火) | コメント (3)

コメント

明大さん、がんばってください!

この問題もいよいよ佳境に入ってきたと思います。
これはもう一つのドラマですね。
「巨悪とは呼べない悪意」を指弾する
明大さんの活躍を、今後も期待しています。

ホントに読売テレビさんでドラマにしてみてはいかがですか?

投稿者: KAGURA 日時:2010年12月07日(火) at 09:56

どうお感じになるか?とは
民間(企業)の感覚で見た場合、どう感じるか?ですよね。

とすれば、答えは当然のことながら
費用対効果の高い事業案、採算性を重視した事業案を採用すべきとなるでしょうね。

極端な話し
ダムも堤防も作らない方がいいでしょうね。
現状維持でOKと。

借金返済事業で景気回復♪ ほんまでっか!? (笑)

投稿者: (・e・) 日時:2010年12月07日(火) at 10:15

別の事ですが、政府が海外に新幹線や原発を売り込んできたというニュースを聞きましたが、民間でも接待や現金、交換条件などで取引を成立させますが、国レベルでも大きな契約を取り付けるのに賄賂、談合、裏取引を政府が行っているように感じました。これまで国内でも公共工事、天下り法人で数々の不正がありましたが、対海外でも同じ様な事をしてるように感じました。他国も同じことをしていますが。とりあえず、儲けてください。

投稿者: ロプロス 日時:2010年12月07日(火) at 11:50

アナウンサー