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野村明大(ytvアナウンサー)『野村明大の徒然なる道』

徒然なる「橋下知事&槇尾川ダム」危険な『妄信』…

好評の

「橋下知事会見やりとり報告」です。

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先週の「槇尾川ダム」に関するやりとりを、

ご覧ください。


以下要旨↓

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野村)

槇尾川ダムの話。

知事は今悩んでいらっしゃると思うが、

ダム案を採った場合、いわゆる超過洪水の部分。


知事がこの間の会見でも、

「超過洪水」、
やはり新しい治水を考える中で、
超過洪水に対してどうリスク周知をしていくかとか、開示していくかっていうのが
非常に大事になってくるという風にずっとおっしゃっている。

例えば、「ダム案」をとった場合、
槇尾川流域の「94%」の地域で降る「ゲリラ豪雨」に関しては、
一切ダムは効かない。

知事は当然勉強されてるんで、ご存知だと思うんですけれど、

そういう「リスク周知」の仕方というのは
非常に難しい部分が、実はある。


今回の委員会でも
結局、「ダム案」を採った場合の「超過洪水」に対する効果ということは
ほとんど議論されないままここまで来ている。

で、最終的に「ダム案」を採るとなった場合、
その「超過洪水のリスク周知」というのを色々考えなければいけない、
その「表現」方法なども含めて考えなければいけないと思うが、

それはどういう形で考えるのか?

もう一回、委員会に投げて考えるのか?
それとも河川室で考えるのか?


橋下知事)
方法が決まれば、
まさにその「リスク開示」とか、「超過洪水に対する対策」、
それは、槇尾川ダムはちょっと特殊。

これは、前回の会見の時にも言いましたけれども、

65ミリの治水目標というものを設定した場合には、
過剰なツールをもうすでに造り上げてしまったので、

(※野村注 過剰なツールは「まだ出来ていない」。ダムの「壁」は、まだ1センチも立っていない)


そこを「超過洪水」対策の一つの手法として書いちゃったから、
これ、おかしな話になってしまったんですけれども。

本来、「超過洪水」対策というものは、
ソフト対策に、なるはず。

ハードではそこはもう対応しないと。

ハード面は、
治水目標設定した50、65、80の範囲で、決められたハードを整備して、

その「超過洪水」は、ソフト対策でやっていくというのが基本になるわけですから。


このソフト対策を議論するのが河川整備委員会。

だから、これは、今回の槇尾川ダムについては、
ちょっと槇尾川という特殊な事例ではあるんですけれども、

どういう手法を選択したとしても、
さらに「超過洪水」に対する対策の部分については
河川整備委員会で、しっかりと、それは議論してもらう。

そのための河川整備委員会というふうに
僕は位置づけている。

本当はそこをやるんだけれども、
そこの中に、今回は槇尾川ダムについての手法の当否についても
ご意見をうかがったと。。。


本当は、そこは、河川整備委員会がやる仕事の中では「一部分」だったところが、
これだけ一年間ずーっと、議論が延びてしまったという経緯が、ある。


野村)
例えば「ダム案」を採った場合に、
「超過洪水」に対して、実際、「どのレベルで効果があって」、「どのくらい効果がない」のか
というのは

実は、ほとんど議論もされてないし、ほとんど周知もされていなくて、
分かっている方も非常に少ない状態ですけれども、

そこに関しては、きちっともう一回議論をして、
「どういう効果がある」のか、「実は、どういう効果がないのか」ということも含めて、
最終的にはリスクを、府民に対してきちっと説明すると。。。?


橋下知事)
もちろんです。もちろんです。
それをやらなければ、意味がないんで。

ただ、今回の、「ダムを採るか採らないか」というのは、

ダムをやった場合、「ダム案」の「超過洪水に対する効果」と、
「河川改修」での「超過洪水」の部分、

ここの「費用便益」の比較というところで
色々、判断しなければいけないと思う。

超過洪水対策について、
「いずれにせよ対策をとらなきゃいけない」、
その時には「ダム案が全て超過洪水に対して有効」だという訳ではないですから。

これはもう、僕がもともと、
新しく50、65、80の基準を作った時に、
当時の課長に、

「これ、、ダム案で80ミリ対策だとかなんとかって言ってるけれども、
いろんな雨降らしたらどうなる?」て話をしたら、

「実は、あのダムで防ぎきれない雨のパターン」というのが、山ほどあった。

そういうものをしっかりと検証して、

僕が、一番今回危険だなと思ったのが、
住民との説明会やってですよ!

これはもう、河川室にも伝えましたけど。

「ダムやったら、もう安全だ」と、
みんな思っている訳ですよ!

「ダムをやって、それで防げない雨がありますよ!」と
僕がいくら言っても、「聞く耳持たず」だったんでね。

ものすごい危険ですよ。
だから、50、65、80をやった上での「リスク開示」、「リスク評価」、
これがもう「絶対重要」なんだというのは、

槇尾川ダムの直下の地域での「住民集会」をやって、

それはもう、「生」の状況を知って、
「これは危険(…住民の意識が)」ということを感じて、

「リスク開示」ということを、
強く言い出したんでね。

そこは、徹底してやらなければいけない。
もし、「ダム案」を採ったとしてもね。


野村)
最終確認になりますけれども、

槇尾川流域の「94%」の流域の人たちというのは、

実は、そこに「ゲリラ豪雨」が降った場合、
それが80ミリであっても、100ミリであっても、120ミリであっても、

「ダム」というのは、「一切」効かないという・・・


橋下知事) 
そこに降った場合ね。


野村)
「そこに降った場合」ね。

それを説明するというのは、

やっぱり「ダム案」を、もし採った場合でも、

非常に、府民に対して重要だと思うんですけれども、


それに関しては、力を入れてきちっと・・?


橋下知事) 
もちろんです。もちろんです。
それはやらなければ、いけないです。

それは、「どちらの案」を採ったとしても、やらなければいけない。


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必ず、

府民・国民の皆さんが、

知っておかなければいけないのは、、、

「槇尾川ダム」は、

「槇尾川流域」の94%の地域で降る「雨」に対しては、


「一切、効かない」


ということです。

「ちょっとしか、効かない」

では、ありません。


「一切、効かない」んです!!!


つまり、

その94%の地域で

最近話題の「ゲリラ豪雨」が降った場合、

ダムは、あろうともなかろうとも、、、、、

一切、、、関係、、、ありません。。。


ところが、、、、


「ダムは、あれだけ大きな工事をして、

 何年もかけて造るんだから、


 完璧ではないにせよ、

 『かなり安全』だろう」


という、


とんでもなく間違った「誤解」が、


結構、、、、世の中には、、、、

「蔓延」、、、しているのです。。。。


橋下知事は、

さすがに、この問題を、熱心に研究されてきただけあって、

「そのこと自体が、

 とんでもなく『危険』である」と


認識を、持っていらっしゃる、、、ようです。。。

まあ、

一度聞いてみようと思っているのですが、

おそらく、

「ゲリラ豪雨が降っても、ダムが、何の効き目もない」

流域94%の市民に聞いてみれば、


まず間違いなく、

かなり多くの割合の人たちが、


「ダムがあれば、ないよりも、

 そういったゲリラ豪雨に対しても、安全」、、、

と、

こたえるのでは、ないでしょうか??

この人たちへの

「リスク周知」が、

実は、、、一番、、、、大切なことでは、、、、ないでしょうか??


100億も何十億も、

要りません。。


何千万円なのか、

何億円くらいはかかるのか、、、、、


いずれにせよ、

そういった「正しい知識」を持つことが、


もっとも「有効」な、、、安全対策、、、、なんですが、、、、間違いなく。。。。

投稿者: 野村明大 日時: 2010年11月29日(月) |

アナウンサー