高田法律事務所に若い女性・今野結衣(村川絵梨)がやって来る。
婚約者のために尽くしてきたのに、不当に婚約を破棄されたというのだ。
慰謝料を請求したいという結衣の依頼を、快く引き受ける夏美(山口紗弥加)とミノワ(松本利夫)。だが、その婚約者の顔を見た二人は驚く。
その男は――吾郎(石黒英雄)だったのだ。

早速、吾郎を問い詰めるミノワと夏美。
しかし吾郎は、確かに結衣とは付き合っていたものの、婚約などしていないと言う。
吾郎の言い分を信じたミノワと夏美は、結衣の依頼を断るが…。

しかし、結衣は諦めるはずもなく、工藤(西村雅彦)を弁護士につけ、改めて吾郎に慰謝料を請求して来た。その額、なんと500万円!
そもそも吾郎は結衣と婚約などしていないと言っている――そう主張する夏美に対し、工藤は複数の目撃証言を提示する。
『ずーっと傍にいるから』『お袋が早く孫の顔を見せろってうるせえんだよな』『俺、結衣の作った味噌汁、飲みてえなあ』――。
吾郎は軽い気持ちで、プロポーズと誤解される言葉を何度も結衣に発していたのだ。
それだけではない。吾郎は露店で婚約指輪と誤解される指輪まで買い、結衣にプレゼントしてしまっていた。
複数の証言に物証まで揃い、婚約が成立していた事は認めざるを得ない状況に。

作戦変更を余儀なくされた夏美は、吾郎に結衣と別れた理由を問う。その理由が正当なものであれば、婚約破棄は認められる可能性があるのだ。
そもそもは、深い仲になった途端、急に束縛したり、情緒不安定になった結衣を受け止められずに別れてしまったという吾郎。これでは正当な理由にならない。
このままだと慰謝料を払うためにもんじゃ屋を手放すしかない。追い詰められる吾郎。

何とか二人とも幸せにする方法はないか――悩むミノワに、ふとカナ(原菜乃華)が言う。
「世の中に完璧な人間なんていないの。皆、相手に欠点がある事は承知の上で、それをも受け入れて結婚するんでしょ?そして、ぶつかり合ったり、喧嘩したりしながら、一緒に夫婦になってく…そういうものなんじゃないの?」
達観したカナの言葉に圧倒されながらも、ミノワはそれをヒントに妙案を閃く。

早速、その妙案を吾郎に伝えるミノワ。
「吾郎!お前、彼女と結婚しろ!」
――そうすれば全て丸く収まる。それがミノワの閃いた妙案だった。
「俺の気持ちはどうなるんスか!」と抵抗する吾郎を、カナの言葉を丸パクリして説得するミノワ。吾郎は「考えさせて下さい…」と一人になる。

一人になった吾郎は、結衣との事を思い出していた。
もんじゃ屋での出会い、隅田川沿いのデート、そして初めてのキス――。
結衣を愛おしく想う気持ちを思い出した吾郎、今度こそ結衣の全てを受け止めるべく、本当のプロポーズを決意する…!

ミノワが秘かに見守る中、結衣にプロポーズする吾郎。
しかし、吾郎に一度裏切られている結衣は「やっぱり信じられない」と断ろうとする。
我慢できずに飛び出したミノワ、「1週間くれ!吾郎に本物の指輪を用意させるから!そしたら、吾郎の事もう一度信じてやってくれないか?」と結衣に頼み込む。
悩んだ末、結衣は「30万円の指輪なら」と厳しい条件を出し、ミノワの提案に乗る。
覚悟を決めた吾郎、1週間で30万を稼ぐ、という難題に挑む事に。

工事現場や、深夜の警備員、さらには死体の洗浄――過酷な仕事を懸命に頑張る吾郎。
ミノワもそんな吾郎を全力で応援する。
ところが、その頃、夏美は意外な光景を目撃する…。

血の滲むような努力の末、吾郎は遂に婚約指輪を購入する。
吾郎の頑張りに感動するミノワ、「お洒落して来い!」と吾郎を送り出す。
しかし、そこにやって来た夏美が、ミノワに衝撃の真実を伝える…!
果たして、吾郎の幸せの行方は…!?