夏美(山口紗弥加)の元に、友人で女医の小田律子(ちすん)が相談に訪れる。

年下の研修医・戸塚圭介(馬場徹)と婚約中なのだが、結婚に反対する母・早苗(根岸季衣)が執拗に干渉してくるというのだ。
女手一つで律子を育て、医大にまで行かせてくれた母には感謝している、と語る律子。
それでも母と距離を置く為、家を出たのだが、早苗は変装して律子を尾行までしてきたらしい。まるでストーカー。完全にやり過ぎだ。
しかし、カナ(原菜乃華)が中学生の藤田徹平に告白された事を知り、気が気じゃないミノワ(松本利夫)は、「親が子供の心配して何が悪いんです!そんなの当たり前でしょ!」と、早苗に同情、擁護する。そんなミノワを叱り飛ばす夏美。
夏美は、律子に「うちのお母さんにもガツンと言って」と頼まれるが…。

ミノワと共に、早苗の元を訪れる夏美。律子の事を信じ、自由にしてやるよう説得する。
が、早苗は「私はあの子に幸せになって欲しいだけなの!それのどこがいけないの!」と聞く耳を持たない。
逆に、娘(妹)の幸せを願う者同士、早苗とミノワは意気投合してしまう…。

「あれはもう完全な毒母ね」と夏美。
早苗が律子を愛するあまり、束縛して私物化しようとしていると指摘。
律子に、ストーカー規制法に基づいて警察に警告して貰うようアドバイスする。
だが、母親を警察に訴える事に抵抗を感じる律子。「ちょっと考えさせて…」

一方、ミノワは早苗に頼まれ、秘かに律子の婚約者・圭介の事を調べる。
患者想いで、努力家で、優しくて…一見、完璧に見える圭介。しかし、ミノワは圭介が元患者の女子大生・坂梨敦子とデートしているのを見てしまう…。
夏美にその事を報告するが、「なんであんたがそんな事やってんの!」と怒られてしまう。
「なんで皆、親心ってのが分かんねえのかなあ…」と不満げなミノワ。
と、偶然、カナと徹平が二人きりで会っている所を目撃する。
逆上したミノワは徹平に「もう二度とカナに会うな!」と暴言を吐いてしまう。
怒ったカナはミノワを突き飛ばす。カナは、ミノワの好物である肉じゃがの作り方を、徹平に教えて貰っていただけだったのだ。

カナを怒らせてしまい、落ち込むミノワは、酒を飲みに吾郎(石黒英雄)の店へ。
と、そこには一人淋しげにもんじゃを食べる工藤(西村雅彦)の姿があった。工藤は17年前、離婚してからずっと独身らしい。
「意外と淋しい人間だったんだな…」と同情するミノワに対し、工藤は「家族なんか居たって煩わしいだけだ」「愛なんてものは幻想だ」と吐き捨てる…。

そんな中、高田法律事務所に律子と圭介を呼び出した早苗。
二人に、圭介と敦子の密会写真を突きつける。驚く律子に圭介との婚約解消を迫る早苗。「律子、これでもあんた、この人と結婚するって言うの?」
が、そんな早苗に夏美が言う。「お母さん、もうこんな茶番やめませんか?」
なんと、敦子は、早苗が雇った“別れさせ屋”だったのだ!
激昂する律子、「私はお母さんの所有物じゃないのよ!」と早苗を責める。
早苗も負けずに「あなたに幸せになって欲しくてやったんじゃない!」と反論する。
二人がヒートアップした時――「もうやめて下さい!」と叫ぶ圭介。
実は圭介、敦子が別れさせ屋だった事に気づいていた。気づいていてデートを重ねていたのだ。何事にも過度に干渉してくる律子に嫌気が差し、律子と別れる為に、敢えて早苗の策略に乗っていたのだ…。
結局、律子と圭介の結婚は破談になり、律子の元を去っていく圭介。
「律子、あなたもホント男見る目ないわね」と笑う早苗を、思わずビンタする律子。
「警察にお母さんのことを相談する。もし今後、私の身の回りに現れたら、ストーカー規制法で訴えるから」そう言い捨て、去っていく律子…。

律子は本当にそれを実行。早苗は律子との接触を禁じられる。
それでも無理やり律子に会いに行った早苗は、警察に連行されてしまう。すぐに釈放されるものの、「死に物狂いで育てた子供に犯罪者扱いされるなんて…」と、深く落ち込む早苗。
一方、律子の方も、自分の母親に対する仕打ちに自己嫌悪し、ひどく苦しんでいた。
互いを愛するが故に、深い泥沼にはまり込んでいく二人。
そんな二人を救うべく、ミノワが動く!
が、その行為が思わぬ修羅場を招いてしまい…。
果たしてミノワは、歪んでしまった母娘の絆を再生させる事ができるのか!?