◆ことばの話3165「昇橋」

2月28日、イージス艦「あたご」の船渡健艦長が会見を行いました。(船の旁は「ハム」)。その中で、
「ふだん東京湾に入るときには、昇橋しております。」
と話していましたが、この、
「昇橋(ショーキョー)」
は、「艦橋(ブリッジ)に昇ること」かな?
「柳橋」「松喬」
なら知っていますが・・・。
『精選版日本国語大辞典』(電子辞書)にも「昇橋」は載っていませんでした。「昇段」は載っていたのですが。
文字を見れば比較的割と意味もわかる言葉ではありますが、これも業界用語、専門用語なんでしょうね。


2008/3/17


◆ことばの話3164「たくさんの勇気をもらいました」
報道局兼
3月9日の名古屋国際女子マラソンで27位と敗れ、北京オリンピック女子マラソン代表の座を勝ち取れなかった高橋尚子選手に対して、『情報ライブ・ミヤネ屋』がフックスを募集したところ、たくさんのファックスをいただきました。ありがとうございます。
そのなかで多かったのが、
「最後まであきらめずに完走した高橋選手に、たくさんの勇気をもらいました」
というようなご意見でした。これを聞いて天邪鬼な私が引っかかったのは、
「たくさんの勇気をもらいました」
という表現です。普段からよく耳にしますが・・・その理由は、
(1)「勇気」は、あげたりもらったり出来るものなのかという疑問
(2)「たくさんの勇気」というふうに、「勇気」という名詞に対して「たくさんの」形容動詞を使うことへの違和感
の2点です。(1)に関してはこれまでも「感動をありがとう」の類に関して書いてきたのと同じ違和感なので、今回は(2)への違和感を。
この「たくさんの勇気」は、
「たくさんの人々が一つずつの勇気を持ち寄っている」
のならわかりますが、おそらく、
「ある特定のひとりの人に、いっぱい勇気をくれた」
という意味合いだと思います。それならば、正しい(適切な)表現としては、
「勇気をいっぱいもらいました」
ではないでしょうか?
「たくさん」は(「量」に係ることもあるが)「数」にかかりますが、「いっぱい」は(「数」に係ることもあるが)「量」に係るものです。
そして「勇気」は「ひとつ、ふたつ」と数を数えるものではなく、「量」で示すものだと考えます。そうすると 「たくさん」は、この場合不適切だと思いますが、いかがでしょうか?
2008/3/14


◆ことばの話3163「キューチ」
報道局兼
『週刊文春』の3月20日号を読んでいたら、「CATCH UP」というコーナーに、3月9日に行われた名古屋国際女子マラソンで27位に沈んだ高橋尚子選手を取り上げたモノクロのグラビア記事がありました。そのタイトルが、

「キューチのQちゃん」

・・・1秒後に「クックックッ」と笑いました。
北京五輪代表という夢が破れ、マラソン選手として「窮地」に立たされた高橋尚子選手の記事ですが、なぜ、
『「窮地」が「キューチ」』
カタカナになっているかというと、おそらくお漬物の

「キューリのQちゃん」

に引っかけたダジャレ、「おやじギャグ」なんですね、これが。
こういうの、ぼかあ、好きだなあ。Qちゃんご本人はそれどころではないと思いますが、1日に1回ぐらい、こういったおやじギャグで「クックックッ」と笑える心のゆとりを持ちたいものだなあ・・・と、しみじみ思いました。
2008/3/14


◆ことばの話3162「チューバイカ」
報道局兼
2月13日、『ミヤネ屋』で、お天気担当の小谷さんが、
「冬が寒いと、梅(干し)がよく取れる」
という話をされました。理由は、
「チューバイカ」
だそうです。え?なんですって「スイチューカ」なら聞いたことがありますが。私は愛の水中花。よく聞くと、漢字で書くと、
「虫媒花」
なのですね。つまり、花粉の受粉を「虫」が仲介する花のことです。これに対して、花粉の受粉を「風」が行う花は、
「フーバイカ」(風媒花)
というそうです。『精選版日本国語大辞典』(電子辞書)「虫媒花」は、
「受粉が昆虫の媒介で行われる花。一般に花は大きく、特有の匂いや蜜を分泌するものも多い。花粉も多くは粘性・突起などがあって昆虫のからだに付着しやすい構造をもっている。種によって特定の昆虫によってのみ媒介が行われる。」
と記されていました。一方「風媒花」は、
「風の媒介によって受粉する花。一般に花部の形や色は単純で、花被を欠くものもある。また、芳香・花蜜など発するものがない。しかし、軽く、かつ表面は平滑で粘着性を欠く多量の花粉を生じ、遠隔の地まで悲惨しやすいように適応している。マツ・モミ・イネ・ムギなど。」< /b>
とありました。Google検索では(3月13日)
「虫媒花」=3万5500
「風媒花」=3万0500
でした。今年の2月は本当に寒い日が多かったですが、3月も中旬になって、ようやくちょっと春めいてきました。3歳の娘に、
「だいぶあたたかくなってきたねえ、もう春だねえ」
と言うと、娘は、
「もうプール、はいれるな」
と言うので、
「それは無理。プールにはいるのは『夏』なんだよ。『春』の次が『夏』。運動会とかがあるのが『秋』。サンタさんが来たりお正月が来たり雪が降ったりしてする寒いのが『冬』。そのあと暖かくなったら『春』だよ。」
と言うと、
「さっき、ゆうた」
と指摘されてしまいました・・・。
風は花粉を運ぶのか、道理で・・ファ・・ファ、ファックショーイ!!
2008/3/13


◆ことばの話3161「リスクのアクセント」

(少し前の話になりますが、ほったらかしだったので)
2007年11月17日放送の読売テレビ『ウエークアップぷらす』に出演していた民主党の原田議員は、「リスク」という言葉を 「平板アクセント」で、
「リ/スク(LHH)」
と言っていました。
「リスク」という言葉をよく使うから「平板アクセント」なのでしょうね、きっと。
「アクセントの平板化」の現れ、というと、
「○○○○会」
という言葉。昔はほとんどが「中高アクセント」で、
「○/○○○\かい」(LHHHLL)
だったのですが、今ではほとんど全部「平板アクセント」で、
「○/○○○かい」(LHHHHH)
となっています。3月5日放送の日本テレビの人気ドラマ『斉藤さん』で、斉藤さん役の観月ありささんが、「謝恩会」を「平板アクセント」で、
「しゃ/おんかい(LHHHH)」
と言っていました。そのほか、
「私は子供たちにも、その人自身を見れる人間になってほしい」
「ら抜き言葉」も使っていました。今どき「ら」を入れる人の方が少ないのですが、一応。
2008/3/13