◆ことば事情2520「管理職の方へ<重要>」

このところ、ファイル交換ソフト・ウィニーを使ったことで生じた、ウイルスによる情報の流出が、連日のように報じられていますが、ウィニーを使ったことのない私としては、いまいちよくわかっていない、というのが現状です。すみません。
さて、一般的なウイルスは、ダブルクリックして開きさえしなければ、削除すれば大丈夫、と言われていますが、私のところにも、このところ毎日数通、恐らくウイルスが入ったような迷惑メールが届き、うっとうしいです。そういった迷惑メールは、なんだか、
「エッチなタイトル」
のものが多いので、大体すぐにわかって開かずに削除するのですが、今日届いた迷惑メールは、タイトル(件名)が、このようなものでした。
「管理職の方へ<重要>」
まるでビジネスメールのようなタイトルなので、一瞬開きそうになりましたが、差出人の名前がいつも送って来る迷惑メールのものだったので、開かずにすみました。恐らく本物のビジネスメールの場合は、
「管理職の皆さんへ<重要>」
「方へ」ではなく「皆さんへ」を使うような気はしますが・・・おっと、こんなことを書くとまた次には「皆さんへ」で来るな。
それにしても、敵もさるものひっかくもの、いろんな手を繰り出してきますね。セーフィティバントをする、強打のキューバチームのようなものですね。
こういったメールをめぐる問題は・・・・振り込め詐欺などもそうですが、だんだんと手の込んだ迷路の中に入り込んでいくのですねえ。
2006/3/21
(追記)

これを書いてから9か月。まだいろいろと手の込んだこの手のメールが、毎日届きます。
師走に入ってから、こんなタイトルのメールが。
「お知らせ<当選通知>」
何が当たったのかな?とメールを見ると、
「こんにちは!キリ番ゲットです!おめでとう御座います。下記を確認してください。」
としてURLが記してありました。
まあ、この手のものは、「封書」では、
「30億円が当たるチャンス」
とか、
「100万人の中から、あなたが○○購入の権利にご当選されました!」
とかいう詐欺的商法がこれまでにありますので、私はだまされませんが、「当選通知」と見ると、ついつい「なんだろう?」とクリックしてしまいがちです。皆さん、ご注意ください!
2006/12/11
(追記2)

なんだか今月に入って、この手のメールが増えました・・・今度は発信者のところに、
「本山」
とあり、タイトルは、
「紹介依頼した留美です」
とあり、文面はこういったものです。
「もうお忘れかと思いますけど、今回思い切って紹介を依頼しました、私は本山留美と申します。突然で驚かれたでしょうが、ちょっとでも思い出してくれるでしょうか。
こんな形でしかあなたを探すことができなかったのは分かってくれますか。あの時に自然な形でお会いしていれば、こんなことはなかったのですが。中途半端で終わってしまって後悔しています。お金のお話、お聞きになったと思います。私からの提案、受けていただけますか?よろしければ、・・・・・(URL)・・・から、ご返事楽しみにしています。」
知らんがな、「本山留美」なんて女は。
でもこの文章は、とてもよくできています。記憶が曖昧な人(大抵の人の記憶は、曖昧な領域があります)にとって、この文章は、
「え?だれだっけ、本山留美って・・・ああ、もしかしたら、この間行ったお店で名刺を渡しちゃった子かなあ・・・」
と思わせるには十分力を発揮する文章です。なぜならば、
「肝心な部分に指示語が多い」
からです。
「こんな形」「あの時」「こんなこと」
という風に、話の中心部分が、
「既知のもの」
として「指示語」に置き換わっているのです。しかし、肝心の内容にあたるものがそもそもないのですから、指示語が指すものの実体はありません。しかし読んだ人は、
「実際にあった別の、記憶があいまいな出来事」
と勝手に勘違いして、
「連絡を取らないといけないのかな」
と半信半疑のまま、URLをクリックしてしまう、ということですね。「振込み詐欺」も電話で音声を使って同じような手法を取っていると思います。つまりこれは「詐欺」、「騙しのテクニック」なのです。皆さん、ご用心!
なお、Googleで「本山留美」で検索したら(12月20日)は181件あって、この手のスパム・メールに怒っている方が何人かいらっしゃいました。その前に来ていたスパム・メールの差出人は「藤田昌美」で、こちらも検索すると817件でした。でも本当にこういう名前の方(同姓同名)は、もっと迷惑でしょうねえ。
2006/12/20
(追記3)

また「本山」からメールが来ました。12月22日です。今度のタイトルは、
「私はこんな形での再会も全然気にしません、あなた次第です。」
なんじゃ、それ?
「思い出してくれなかったら、それでもかまいません。私はこんな紹介経由での再会でも全然気にしていませんが、あなたはいかがですか。あまり重く考えないで下さい、私からの一方的なお誘いかもしれません、あなたにとっては迷惑かもしれません、ですがひとときの割り切りとでも思って気軽に考えて下さい。遊び気分で。
そして実は、父親の会社を継ぐことになって、仕事が忙しかったのが本当の理由です。
あなたを嫌いになったとか、そういうんじゃありません。また、お話できるといいですけど。マネーサポートのほうも、私なら平気です。今ではこういうのも常識になりつつあるようですから。もっと支払うこともできますし。
あなた次第です。○○○○(URLが書いてある)でご連絡お待ちしています。
本山留美」
さらにその翌日の23日、今度は、
「後悔したくありません」
というタイトル。
「私の記念日にお約束してくれたら、その日はシャトームートンに高級スイート、あなたのお洋服代も・・・、たまにはこういう夜があってもよくありませんか。心配しないで下さい、貴方には負担させませんから。協力金とは別に、私のほうでそのために100万ぐらい用意していますから。あまりきれいな話じゃないですが、こういうのも1つの関係だと思います。あの時のように後悔しないように、今回は・・・。
仕事忙しいでしょうけれど、時間を空けてもらえますか。返事、今日もお待ちしています。
本山留美」
なんだか、小説になってきました。渡辺淳一風か?よくわからんけど。
あそうか、12月22日と23日ということは、「クリスマス・イブ狙い」か。そう言えばあれから1週間はこの「本山」メールが来なくなりました。これは季節モノのスパムメールだったのかな?
2006/12/29
(追記4)

年が明けてから「本山」メールはまったく来なくなりましたが、今度はこんなメールです。タイトルは、
「パソコンど素人の主婦が作った『毎日3000円入金される仕組み』」
というもので、内容は、
「本日より二次販売スタートします。内容も大幅にバージョンアップしました。何もしないのに毎日3千円入金があります。365日毎日ですよ。1ヶ月間でも1年間でも遊んでいたり、旅行に出かけていても、その間、毎日入金が続きます。最後にはパソコンを立ち上げる必要すらありません。とても気になる!どうして、なぜ?と思う方はこちらまで!」
と、なにやらアドレスが書いてあります。
アホか!
そんなものがあるわけがないのですよ、みなさん!「なぜ?」と思いなや!もしあったとしても「ネズミ講」ですよ。違法ですよ!騙されんといてや!
それが2回ほど続いた後に、今度は、
「初めて掲示板見ました」
というタイトルで、
「美智子と言います。27歳で、仕事はコンビニでバイトをしています。今メールしても平気でした?もし都合の悪い時間でしたらごめんなさい。一応私の携帯番号送りますね。090××××××になります。電話は出れるか分かりませんが、メールなら必ず返事できますので待ってますね♪」
おいおい、今度は「美智子」メールかよ。掲示板なんか書いてないって。
懲りないですねエ・・・・。
2007/2/13
(追記5)

ここ2日、連続で来たのは、こんなタイトルの迷惑メールです。
「普通のおばさんが作り出した、毎日現金1万円入金される究極システム」
メールの内容は、
「毎日現金1万円を生み出す仕組みです。毎月30万円以上貴方の口座振り込まれます!
1.毎日1万円振り込まれます。
2.必要な資金は、0円です。
3.必要な時間は、毎日10分程です。
4.必要なものは、インターネットに繋がったパソコンと貴方の口座のみ。
5.安心の返金保証
毎月30万円の収入が永遠に確保されるのです。殆んどの人はまだ気づいていません。
やらないと損をします。是非知りたい、詳しい内容を知りたい方はこちら!」
あるかい、そんなもん!!!怒怒怒怒怒!!
こんなものに騙される人がいるとは思えませんが、毎日懲りずに送ってくるということは、引っかかる人もいるんでしょうねエ・・・。お気を付けください!
2007/2/15

(追記6)

しばらくこの手のメールは来なかったのですが、春になるとまたぞろ、やってきましたよ。
差出人が「★事務局★」で、件名が「お世話になっております。」
というメール。何の事務局や?あけてみると、
「大塚たまきです。忙しいところご覧になって頂けることをとても嬉しく思います。
私を含めてなのですが、女性はいつの時代も恋愛の生き物だということをつくづく思い知らされます。(以下略)」

大塚某なる人は知らないです。大塚 愛は知っていますが、名前だけ。結局、「家庭とは別の異性関係を結びたい方とのマッチング」とやらをやっているというのですが・・・・・・
送ってくんな、こんなもん!
それにしてもタイトル・差出人が「★事務局★」で、件名が「お世話になっております。」
と言うのは、なんだかだんだんタイトルは「普通」になって紛れ込んでくるんですね、こういうメールは。
それと、また来ました「普通のおばさんが作り出した毎日現金1万円入金される究極システム」。懲りないなあ。そんな物はありませんから、騙されないように!

2007/4/8
(追記7)

上の「追記5」で書いた「普通のおばさんが考え出した」と同じ内容のものが、違うタイトルで送られてきました。タイトルは、
「おめでとうございます。あなたが選ばれました。」
これは、例の「海外宝くじ」詐欺と同じタイトルですね。これで喜ぶ人はあまりいないでしょう。それにしても、懲りずに送ってくるなあ。

2007/5/14
(追記8)

その後も日々やってくる迷惑メール。今度はこんなのが来ました。差出人名は「藤本」タイトルは、「メール預かりの件と」。なんだろう?と思って開くとこんな文面が。
「失礼します、藤本です。こうして補足させていただくには理由があります。
道浦(※ここにはアドレスが書かれていました)様、心身ともに癒されたい、違うものが欲しい...そう感じていて胸の奥にしまいこんでいませんか。
□2ショットメール
□心と体のリフレッシュ
□セックス=リラクゼーション
┗目的を同じする男女同士ならお話もスピーディーです。
┗フィーリングしだいといういことも少なくありません。
┗大人だから出来るコミュニケーションを求め合えます。
こうしたメールでのお誘いなので、しっかりと言っておかなくてはと思うのは、やはり安全なのかということ。やはりこれが一番の懸念でしょう。当サイトは全ての機能は費用ポイントのかからない無料形式です。安心と安全を基本としていますので、不正行為は一切ない健全運営です。ご来場はこちら、検索結果(優待No121882)http://www.×××××
▽▽道浦俊彦様へ▽▽
実は、あなた様を以前他の掲示板で見かけたという女性から問い合わせを受けました。お名前は「凪子さん」という方ですがご存知ですか。こちらINFOでは預かりはできないので、直接話してもらうように回答済みです。
それではお待ちしております。ご案内は、藤本かほりでした。□恋□風□花□ information」

・・・・なんだかなあ・・・日々巧妙になる迷惑メールなのでした。
2007/9/27
(追記9)

もう追記するのはいやだからやめようと思っていたのですが、あまりにもしつこく巧妙になってきているので仕方なく・・・。今度は差出人が、
「事務局」
です。こういう地味なほうが巧妙です。何かの事務局だ、仕事関係だと思って開いてしまいますよね。しかもタイトルは、
「お疲れ様です。今後重要になりますので一読しておいて下さい。」
これは、開くでしょう、やりおるなあ。で、内容は相も変わらず、
『逆ナンパ!今すぐ地元のホテルへ直行もオオアリ!!
あなたがお誘いを受けるか、断るか、どちらかです。」
というヤツですわ。トホホ。
ま、最近はこの手のメールの「におい」がわかりますから、私は大丈夫ですが。(大丈夫だと言ってるやつが危ないのだけど。)皆様もご注意くださいね。
2007/11/30
(追記10)

このところさらに迷惑メールが増えて、困ります。今度はこんなタイトルでした。
「先日のご返答」
これはとりあえず開けちゃうでしょ。もちろんそのあとは見ないけど。内容は風俗関係のものでした。即、削除しました。 だんだんタイトルが、ビジネスメールっぽくなるので、こちらから真面目なメールを他の人に出す時にも、そういったものと間違われないか、タイトルを書くときにちょっと躊躇してしまいます・・・。
2008/2/8


◆ことばの話2519「ミスが重なった」

3月15日、大阪のスタジオからのお昼のNHKニュースを見ていたら、大阪府警が逮捕した男の身元確認を、本人が提示した他人の健康保険証でしか行なわなかったため、健康保険証の本来の持ち主と人違いをしてしまったと伝えていました。しかも大阪府警は、つい6日前にも、逮捕した男が「弟の名前」を騙っていたのにきっちりと確認せずに、弟の名前で起訴したという”事件”が発覚したばかりだったので、府民から、
「何をしとんのや!」
と突き上げを喰らいそうな状態です。
その大阪府警の「ミスが重なって申し訳ない」というコメントを、アナウンサーが、
「ミソ・・・ミスが重なって申し訳ないと話しています」
とトチりました。おもわず、ププッと笑ってしまいました。ミソが好きだったのかな?
と言うより、
「ミス」を「ミソ」と「ミス」ることで「ミソ」が付いた
と考えが繋がって「ププッ」と軽く噴出したのでした。
そう言えば「ミヤ(コ)」と言うべきところを「ミソ(ラ)」と言ってしまったNHKのベテラン・アナウンサーも、昔いましたよね。この話も、若い人はもう知らないかもしれませんが。
その後も、結構この男性アナはトチっていたので、おそらく新人かそれに近い人だったのでしょう。これ以上ミソが付かないように、頑張れよ!
2006/3/15


◆ことばの話2518「誤審」

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)での日本代表、韓国に惜敗してしまい、準決勝進出の夢がほぼ断たれてしまいましたね。
その試合はしょうがないとしても悔やまれるのは、アメリカ戦でのタッチアップの時の審判の判断です。もう「誤審」だという話で持ちきりでした。
今日(3月17日)のアメリカ対メキシコ戦で、アメリカが2点以上取られて負ければ、日本の準決勝に進出できるということで、その結果が注目されていますが、インターネットの速報を見ると、5回が終わって2対1でメキシコがリードしているではないですか!やった!でもまた「誤審」疑惑があったというではないですか。もう、アメリカったら!
こうなったら、
「誤審ピック」
でもやったらどうだろうか。いかに微妙な判定をうまく誤審するか、という技術を争うという・・・。参加するのは、誤審だけに五審判。
なーんて言っていたら、ありゃありゃ、メキシコがアメリカに2対1で勝っちゃた。9回は1アウト一塁・二塁のピンチに、変わったピッチャーのコルテスが投じた一球目をバッターが引っ掛けて6−4−3のダブルプレーでゲームセット!これにより、日本、アメリカ、メキシコが1勝2敗で並び「失点率」で日本が準決勝進出を決めたのです。そして19日(日本時間)には、三たび韓国と対戦することに!
「三度目の正直」
となって欲しいですけど、
「二度あることは三度ある」
という諺もありますし。・・・
いずれにせよ、今回のWBCは、始まる前に思っていたよりも、ずっと盛り上がっていますよね。これはきっと、トリノ五輪が「金メダル1つ」と、期待されていたほどの成果が残せなかったので、その分、WBCにかける期待が大きい!ということでしょう。今年は、「スポーツ・ナショナリズム」
の盛り上がる年ですね、サッカーのワールドカップもあるし。
自民党も、
「国を愛する心」
とかなんとか言わずに、
「頑張れニッポンと応援する心」
と記述すれば、おそらく誰も反対しないでしょうにね。
『頑張れニッポン』と『国を愛する心』
は、どう違うのでしょうか?
ともあれ、19日の韓国戦、「ガンバレ、ニッポン!!」
2006/3/17
(追記)

応援の甲斐があって、その後あれよあれよと勝ち進んだニッポン、ついにキューバを10対6で倒して、世界一の座につきました!おめでとう!
ということで、「スポーツ・ナショナリズム」について。
早くから世界を視野に入れた五輪、特に優勝を期待されるようなマラソンや体操などの種目の選手は、日の丸を背負うことの重圧とその束縛から逃れること、そして重圧ではなく応分の責任を果たすポジションという意識を、選手達が持てるようになったのではないでしょうか(新しい種目の選手は別)。
サッカーは「国際」の意識はあったものの、なかなかアジア・レベルから上へ実力的に外に出て行く機会がなかったので、世界を視野に入れたスポーツ・ナショナリズムが起きるインパクトに欠けました。Jリーグ発足を機に「プロ化」が進んで、アマ・プロの区別なく「実力ナンバー1」を競う世界になって、ようやく世界に多少通用するようになり、普通の人は知りもしなかった「ワールドカップ」という世界があることが、一般の日本人にも知られるようになった、と。
「野球」は、日本では国内での競技歴が長いので選手の実力はあったものの、アメリカが国内一を決める戦いを「ワールドシリーズ」と名付けるような「閉鎖性」を変えなかったために、長らく「国際」という舞台はなかった(1984年のロサンゼルス・オリンピックあたりから、徐々にゆるやかにはなったが)。そういう意味では、まだ「国際競技」の世界に足を踏み入れたばかりと言えるでしょう。
しかし、ナショナル・スポーツへの関心の寄せ方で一番アマチュアなのは、われわれ日本人の観客であり、それをあおる日本のマスコミではないか?とも思います。スポーツにおけるナショナリズムを考えることで、愛国心とは何か、日本国民としての一体感ということについても考えてみたいなと思います。自分の国について考えるということは、実はよその国のことについても考えるということですから。
2006/3/22


◆ことばの話2517「カー娘」

トリノオリンピックに出場したカーリングの青森の女子選手たちのことを、3月8日のテレビで、
「カー娘」
と表記していました。略すなあ。「モーニング娘。」を略して「モー娘(ムス)。」みたい。じゃあこれも、
「カー娘(ムス)」
なのか、読み方は?でも男子チームならば、
「カー息(ムス)」
か?それとも、
「カー息子」?
言わないよなあ・・・。自動車マニアの息子みたいだ。「カー男」でもない。
これで気づいたのは、「むすめ」の反対語は、この場合「むすこ」ではない!ということ。
そして、「むすめ」と「むすこ」は共に「むす」が同じ。ということは、
「むすめ」=「むす」+「め」
「むすこ」=「むす」+「こ」
「め」は「女」だろうし、「こ」は「子」でしょ。そうすると「むす」は何か?
辞書を引いてみたら・・・ありました、ありました。
「むす」は「産(む)す」
なんですね。つまり、『君が代』の歌詞の、
「苔のむすまで」の「むす」
なんだ!
Google検索では(3月8日)
「カー娘」=2万4600件
もありました!その中の情報によると、2007年3月の世界選手権の開催地・青森を舞台にした映画「カー娘」の制作も予定されているようだとのことです。すごいな、「カー娘」。
吉田戦車のマンガ『殴るぞ!』あたりだと、「カー息子(カームス)」を取り上げそうな気がします。

2006/3/16
 


◆ことばの話2516「ウサギは1羽?1匹?」

ウサギを「1匹」と言うと、よく視聴者の方から、
「正しくは1羽だ!」
とお叱りの電話やお手紙をいただきます。でも、放送では「匹」を使おうということになっているのです。ところが先日、系列局が「1羽」と読んだら、
「ウサギは1匹だ!」
と、またお叱りの電話がかかってきました。
「どないせいっちゅうねん!」
と思わないでもありません。
さて、2月16日の朝刊に、東京都江東区で去年5月、小学校で飼っていたウサギをボールのように蹴って死なせてしまい、その死体を重しとともに袋に入れて運河に捨てた少年3人(いずれも18歳)が、動物愛護法違反の容疑で逮捕されたという記事が載っていました。その記事では、
(毎日)1羽
(朝日)1匹
と、新聞によって表記が分かれました。
新聞用語懇談会の放送分科会では今、「助数詞」についての検討をしていますが、そこでもウサギの数え方は、
「匹」
にしています。ただ、冒頭に挙げたような視聴者の声に対応して、
「(伝統的には『羽』も)」
と書き添えることに・・・。
『数え方の辞典』(飯田朝子、小学館)によると、鳥でもないウサギを「羽」で数えるのは、
(1)獣を口にできない僧侶が、二本足で立つウサギを「鳥類だ」とこじつけて食べたから。
(2)大きく長い耳が鳥の羽に見えるため。
(3)ウサギが「兎鷺」と解釈され、「鷺(サギ)」だから取りの仲間と捉えられた。
というふうに、諸説あるそうです。

2006/3/15
 
(追記)

2006年1月13日の朝刊各紙に、シマ(黄と黒のまだら模様)が消えた真っ黒な「ナミアゲハ」というアゲハチョウが、和歌山県かつらぎ町で見つかったという記事が載っていました。その数を表すのに、毎日・産経・朝日新聞は、
「匹」
を用いていて、「頭」は使っていませんでした。

2006/3/31

(追記2)

2007年2月12日の各紙朝刊に、大阪府高槻市のペットショップで火事があり、商品のペットが多数死んだという記事が載っていました。その表現では、
(読売)犬70匹やウサギ4羽、雄雌のセットで約20万円のオオクワガタや熱帯魚などがおり、いずれも焼け死ぬなどした
(産経)犬70匹のほか、雄雌で約20万円というクワガタや多数の熱帯魚が死んだ
(毎日)犬70匹やウサギ4羽、熱帯魚の多雨版画死んだという
(朝日)犬約70匹やウサギ、ハムスター、熱帯魚などが死んだ
(日経)<記事、なし>
ということで、「ウサギ」について触れた読売と毎日は、「羽」を使っていました。
2007/2/13
 
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