◆ことばの話120「コピペ」

またまた新しい言葉を見つけてしまいました。

「コピペ」

何だと思いますか?

私は、コピー紙のこと(コピー・ペーパーの略)だと思っていたのですが。

正解は、「ワープロの機能で、“コピー&ペースト”のこと」なんだそうです。

・・・自慢じゃありませんが、わたくし、はっきり言って、ワープロ・パソコンを使ってはいますが、詳しい事はわかっていません。“コピー&ペースト”と聞いても「???」です。「コピー」はいつも使っているので、まだわかりますが、「ペースト」って、一体何?食パンに塗る「ピーナッツ・ペースト」なら知っとるゾ!

パソコンに詳しいMアナウンサーに聞くと、「ペーストは“貼り付け”だよ。」とのこと。

ああ、それなら、ワープロで出てくるね。切り取って、貼り付けるヤツですね。

そうすると、コピーして貼り付ける事を「コピペ」と言うのですね。

もっともMアナウンサーは「“コピー&ペースト”は、そのまま“コピー&ペースト”って言うよ。“コピペ”なんて聞いたことがないなあ。“カット&ペースト”の方が使う気がするなあ。」と話していましたが。“カット”=“切り取り”ですね。

「じゃあ、“カット&ペースト”は“カトペ”って省略して言うんですか?」と念のため聞いたら「言わない。」とのことでした。やっぱり・・・。“カトペ”は別のギャグの略になってしまうと思うな、私は。(参考・「カトちゃん、ペッ」)

いつものようにサーチエンジン「インフォシーク」で「コピペ」を検索した所、908件も出てきました。使用例としては「コピペ巡回でごめんなさい」「コピペ楽しんじゃおう!」と言うふうな使い方。

簡単にコピーして、それを貼付したメールをいろんな人に一斉に送信できるEメールの最大の特徴が、この「コピペ」と言えるのかもしれません。

残念ながら私の周囲で「コピペ」という言葉を使っている人はいませんでしたが、こういった用語に詳しい、別の友人の話だと、もともとはマッキントッシュ(マック)の用語のようです。

いろんな人に話を聞く中で、この「コピペ」と同じくパソコン関係の用語でよく使う略語としてあげられたのが、「ポスペ」(=ポストペットのこと)、「かきこ」(インターネットの掲示板などへの書き込みの事)、「メアド」(メール・アドレスのこと)などです。どれも3文字と言うのが共通してますね。しかし「かきこ」なんか一文字しか省略されてないじゃないか!「コピペ」「ポスペ」・・・そう言えばうちの番組で「パペポ」というのがありましたが・・・。

それにしても「メアド」なんて、急に言われても絶対わからないのではないでしょうか。

名古屋の人は、

「メアド(冥土)のミャーゲ(土産)にメアド(メール・アドレス)おしえてちょーよ。」なーんて言うんでしょうか。・・・言う訳にゃーぁか。

2000/5/23

(追記)

4年ぶりに、追記です。
消費者金融の「アイフル」のCMで、女性社員が電話に応対して、
「なんでもお聞きください」
と明るく話すと、電話をかけてきた客の男の子が、
「メルアドは?」
と聞くシーンがありました。つまり、お金を借りることについてなんでもお聞きくださいと言っているのに、個人的にメールアドレスを聞こうとしている、つまりナンパしようとしている、というシーン。ここで「メルアド」が出てきました。「メアド」ではなく。
真面目なボクチャンには、気にいらない方のCMです。ウッタッタウッタッタの中古車のCMは好きですが。
Googleで検索すると(6月3日)、
「メルアド」 11万4000件
「メアド」 7万0900件
「メールアドレス」 528万件
でした。

2004/6/3


◆ことばの話119「サブテン」

資料を探して新聞の山をガサゴソとしていると、見開き両面に、3月5日に行われた「びわ湖毎日マラソン」の記事が出てきました。そこで、目にとまった見出しには、

「学生初のサブテン」

とありました。

サブテン?サボテンなら知っているけど。これは一体なんぞや?サボテンのようにあまり水を補給しなくても走れるランナーなのか?見出しになるくらいだから、一般の人にはすぐわかる言葉なんだろうけど、聞いた事ないなあ・・・と疑問を持ちつつ、本文を読んでみても「サブテン」の解説はありません。さらに、先ほど「サブテン」が見出しになっていたのとは逆の右側のページに目を移すと、そこに小さい見出しで「面目のサブテン」とまたサブテンが出てきているではありませんか。(さすが、毎日新聞。自社主催のイベントですから全面見開きで、びわ湖マラソンの記事が満載です。)その小見出しのついた本文の中に、初めて 「サブテン・ランナー(10分台を切った選手)」というカッコ付きで意味が示されていました。ほお、マラソンで2時間10分を切ることを「サブテン」というのか。「テン」は「(2時間)10分」のことのようだな。

スポーツ担当のアナウンサーに聞いてみると、「ああ、そう言えば一昨年、Oアナウンサーがその“サブテン”を実況で連発して、みんなから“意味の分からん言葉を使うな”って注意されていたっけ。」という話が出ました。

さらに、趣味でマラソンをやっている後輩の市民ランナーに聞くと「サブテンはわかりませんが、“サブ3(スリー)”や“サブ4(フォー)”はよく言いますよ。マラソンで3時間を切ったり4時間を切ったりする事で、それを目標に走ってますから。」とのこと。

なるほど、確かに実際に走っている“マラソンランナー”の間では、「サブ〜」という言葉は、プロ(?)アマ問わずに浸透しているようです。

サーチエンジンの「インフォシーク」で検索してみた所、「サブテン」は48件ありました。その中で一番古いのは1998年2月の記事でした。48件と言うのは多いのか少ないのか?(私は少ないと思いますが。)

それにしても、英語の「サブ」の意味は、本来「〜より下位の、下の」と言う意味のはず。2時間9分台は、2時間10分台より「上位の」記録です。(確かに数字の「9」は「10」より下ですが。)それなら「サブテン」ではなく「アップテン」のほうが正しいのではないでしょうか?

これはまるで円とドルの関係のようです。というのも、変動相場制になってしばらくは、1ドル=200円が1ドル=150円になったら、「(本当は円高なのに)円安」と思っていた人が(私も含めて)たくさんいましたものね。

2000/5/23

(追記)

3月2日の日曜日(2003年)、またまた「びわ湖毎日マラソン」が行われました。前に書いてから、もう3年経っているのですね。そして、またまた「サブテン」を耳にしてしまいました。NHKの中継で。解説の谷口浩美さんが、

「サブテン・ランナーが揃っていますからね。」


と言い、またもう一人の解説の大学監督が、

「先ほど谷口さんがおっしゃったように、2時間10分を切るサブテン・ランナーが・・・」

と言ってました。このコースはなかなか走りやすく、記録も出やすいようですね。

ほぼ3年ぶりにインフォシークで「サブテン」を検索すると・・・・77件。あまり増えていませんでした。Googleでは、

「サブテン」・・・・・・・・257件
「サブテンランナー」・・・・・43件


でした、まだまだ専門用語のようです。その後「サブテンランナー」の人数は増えているようなのですがね。

2003/3/3
(追記2)

8年ぶりの追記です。また「サブテン」を見かけました。これも「毎日」関連の、
「第60回記念別府大分毎日マラソン」
を報じた2011年2月7日毎日新聞・朝刊です。
「前田3位 サブテン届かず」
という見出しで、日本人トップの3位の前田和浩選手について、
「目標の優勝もサブテン(2時間10分切り)も果たせなかった。」
というちょっと残念な記事でした。毎日は「サブテン」を好きなのか、それともマラソン関連の記事が多いのか、あるいはその両方なのか・・・。
2011/2/7


◆ことばの話118「近ツー」

何を今頃・・・と思われるかも知れませんが、みなさん、ゴールデンウィークは、どこか旅行に行かれましたか?ホウ、海外?

ところで旅行会社はどこを使われましたか?JTB?それとも近畿日本ツーリスト?

・・・そうですか、近畿日本ツーリストですか。その近畿日本ツーリスト、長い名前なので普通、短く省略しますよね、何と呼びますか?私はずーと、 「近ツリ(きんつり)」 と呼んできたのですが、つい先日、 「近ツー(きんつー)」 と呼ぶ人たちがいることに気付いたのです!

しかも日本経済新聞では、ずーっと前から「近ツー」と省略してきたと言うのです。

いやー、驚きました。

インターネットのサーチエンジンで調べてみたところ、「Infoseek」では「近ツー」が、1143件 「近ツリ」293件と、なんと「近ツー」「近ツリ」4倍も使われていたのです。「goo」では「近ツー」231件「近ツリ」123件と、やはり「近ツー」の方が2倍近く使われ、優勢です。

また使われ方を見てみても、本物の近畿日本ツーリストのホームページでは「近ツーのまかせな祭(さい)」と言った具合に「近ツー」が使われており、一方「近ツリ」は、個人のホームページの中の旅行記などで「バリへ行った時、 近ツリの添乗員が・・・」といった使われ方をしている事が多いようです。

新聞の株式欄を見ると、 「近ツーリスト」 と、また違う形の省略をしています。

ハンバーガーの「マクドナルド」の省略形が関東では「マック」というのに対し、関西では「マクド」と呼ぶのと同じように、これも関東では「近ツー」、関西では「近ツリ」なのでしょうか?実際に、近畿日本ツーリストの関東と関西のお店に、略称はなんと呼ぶかを電話で取材してみました。

まず、大阪の支店(吹田)では「業界内ではKNTと言いますが、一般のお客さんは“近ツー”と言う方が多いですね。“近ツリ”と言う方もいらっしゃいますけど。」とのこと。

また、東京の支店(新宿)では「お客様のうち学生さんなどは“近ツリ”と言ってらっしゃいますが、あまり良い言い方ではない(?)ので、社内では言わないようにしています。」とのことでした。「“近ツー”と言うお客さんはいないのですか?」と聞くと、「うーん、“近ツリ”というお客様と同じくらいですかねぇ。」と言っていました。

と、いうことは、「東京=近ツー」「大阪=近ツリ」という図式は、私が聞いた範囲では成り立たない事になります。それどころか、どちらかというと逆の結果が出てしまいました。うーん、なかなか奥が深いですゾ、近ツリは。

ちなみに、私が使っているこのパソコンでは「近ツリ」「近ツー」どちらもきっちり一発変換されます。

2000/5/22

(追記)

NHK放送文化研究所の塩田さんから、

「近畿日本ツーリストの略称で"近ツー"というのを初めて耳にしたが、関西ではどうか?」

というメールが届きましたので、2年ぶりにインターネット検索をしてみました。今回はgoogleです。その結果は、

「近ツー」=2060件

「近ツリ」=1080件

「近ツ」= 198件


でした。身近の人数人に聞いたところ、関西でも若い人(20代)は「近ツー」派が増えているような感じでした。30代以上は「近ツリ」派のようです。

2002/4/19


◆ことばの話117「フィナンシャル」

以前(1999年12月)、ことばの話51で取り上げた「フィナンス」。日本興業銀行、富士銀行、第一勧業銀行が手を結んで「みずほフィナンシャルグループ」になるという話。

その後追記にも記したように、東京三菱も三菱信託銀行と統合して「三菱フィナンシャルグループ」となることが、先月(2000年4月)決まりました。

またしても「フィナンシャル」。

「三菱フィナンシャルグループ」と、「みずほフィナンシャルグループ」の各銀行の広報室に「なぜ、ファイナンシャルではなくフィナンシャルか?」ということを聞くために、電話しました。

その時の各銀行の対応が、とてもよくその銀行の体質を表わしていたようなのでここに記します。

(東京三菱銀行本店)

男性行員が出て、「これまでの金融だけでなく、証券・保険も業務として行う幅広い内容なのでフィナンシャルだ。」「ファイナンシャルとの違いは?」「さあ、どうなんでしょう?あまり意識したことはないですね。」

違いはわかりませんでしたが、一応、答えてくれました。

(富士銀行本店)

女性行員が出て「調べてから週明けの月曜日にお返事します。」と答え、その後5日経っても返事がない。もう一度電話をすると、今度は男性のやや年配の行員が出て「わかりました。調べてお電話します。」それからまた5日経ってもナシのつぶて。痺れを切らしてまた電話すると、今度は男性行員が「すぐにお電話します。」・・・・しかし、それから9日経っても電話はかかってきませんでした。

今日(5月10日)、「4月21日に電話してから19日待った。その間、2回電話したが何の音沙汰もない。最初に出た女子行員を出してくれ。」というと男性行員が「電話中です。」ほぉ、私にかける電話は19日もほったらかしにして、一体どこに電話しているのかな、と思ったが、その男性行員が「お答えします。」というので、落ち着いて話を聞いた。それによると、「フィナンシャルのほうが英語の発音に近い。うちは10年以上前に安田火災さんと共同のビルを大手町に建てたが、そこの名前も大手町フィナンシャルセンターだし、フィナンシャルの方がなじんでいる。特にファイナンシャルとの意味の違いはない。」とのことでした。19日間も待ってこんな答えでしたが、答えないよりマシです。

(日本興業銀行本店)

少し年配の男性行員が「英語だと、ファイナンシャル、フィナンシャル、両方読めますねえ。フィナンシャルの方が原音に近いのでは?うちでは、名詞では“ファイナンス”、形容詞では“フィナンシャル”を使っています。たとえば、“ストラクチャード・ファイナンス部”という部署と“フィナンシャル・エンジニアリング部”という部署があります。内容(意味)の上での使い分けではなく、語呂の問題じゃないでしょうか。 形容詞で"ファイナンシャル"にすると歯切れが悪い。"フィナンシャル"の方がすっきりしている気がしますね。意味の違いはありませんよ。」と丁寧に対応してくれました。

(第一勧業銀行)

私「なぜファイナンシャルではなくフィナンシャルなんでしょうか?」

男性広報室員「(調べようともせず、即座に)わかりません!

調べなければ分からないに決まっているではないか。なぜ、調べようとしないのか?それがおまえに仕事ではないのか!?と思ったが、グッとこらえて、
私「??わからないって・・・今回の統合・グループ名の決定に、そちらの銀行は参加されてないんですか?」

男性広報室員「もちろん参加してますよ!!」

私「そうでしょう?じゃあ、参加した人に代わって下さいよ。頭取でも秘書室でも良いから、わかる人に代わって下さい。」

男性広報室員「いや、その担当はうちの部署です。」

私「じゃあ、答えて下さいよ」

男性広報室員「なんでそんなことを聞くんですか!!

はっきり言ってこんなに失礼な対応を受けたことはこれまでにありません。ケンカを売られているのかと思いました。

こちらはちゃんと名乗って、つかぬ事を伺いますが・・・と前置きをして話しているのに、会社の表の“顔”である広報室員が、問い詰めるように、威圧的に、そして"下らぬことを聞くな"とばかりに「何でそんなことを聞くんですか!」と人を馬鹿にしたような対応を(報道機関に対して)とるとは、一体全体この銀行の社員教育はどうなっているのか?こういった対応を取ることが、この銀行の方針なのかと思われてもしょうがない。しかもこの広報室員は、私が名乗っているにもかかわらず、こちらから名前を聞くまで名乗りもしなかった。

私「あなた、そもそも、名前はなんていうんですか!?」

男性広報室員「Tです。」

Tはそのあとさらに言った。「そちらは?もう一度・・・」

私は最初にきっちり名乗っているのである。それにも関わらず、そもそもその時から、人の話をちゃんと聞くつもりがなかったことが、判明する。言うまでもなく、対外的な交渉をする広報室員として、これは失格である。

怒りを半ば押さえながら「読売テレビの道浦です。歩く“道”に、三浦の“浦”。」と、冷静に答えた私は、Tに対して「私は日本新聞協会の用語懇談会の委員をしていて、言葉について調べている。また、会社のホームページにも言葉の話を書いているのでそのための取材なのだ」と説明した。

すると、Tは「そんなことは言わなかったじゃないですか!」と、さも私の責任のようにうそぶく。一体、なんなんだこいつは・・・。

私が第一勧業銀行の広報室員であれば、(そしてこれまでに私が電話で取材した企業の、100%の広報担当者は)「失礼ですが、どういったことで、調べてらっしゃるんでしょうか?」という口のきき方をする。このTのような失礼な対応は、決してしない。

私はその後、「とりあえず、問い合わせに対してその態度は失礼である。謝りなさい。」というと「そちらの言いたいことは、わかりました。」という。「わかったのなら謝りなさい。」と言うと、黙ってしまった。

「あなたは今、わかったと言ったが、本心では“俺は悪くない”と思っているのでしょう、それならわかったことにはなりませんよ。」

「・・・・とにかく調べますから・・・。」と、飽くまで謝る気はないらしい。

「答えて頂くのは、なぜ、ファイナンシャルではなくフィナンシャルかということと、今の対応についての謝罪の2点ですよ。」

と念を押すと、また口だけで「わかりました。」わかったのなら謝れるのが筋でしょう。

その後10分ほどして、Tから電話がかかってきました。

「広報室のTですが。」

一体どこの広報室なんだ?社外の電話するのに自分の銀行の名前も名乗らないとはどういうつもりだ!?

「調べてみたら、やっぱりファイナンシャルとフィナンシャルの意味の違いはないですね。

トップの好みじゃないですか。文法的にもどちらでもよかったんですよ。フィナンシャルのほうがよく耳にしますけどね。」

冷静さを取り戻した私は、彼にそれ以上のこと(すみませんでした、の一言)を求めなかった。アホと長いこと話してると、アホがうつる。

以上の電話取材から分かったことは、

一、 銀行業界では10年以上前から「フィナンシャル」という言葉が使われてきて、馴染みがあるということ。

二、 銀行業界では「ファイナンシャル」と「フィナンシャル」で意味の違いや使い分けはしていない。ただ、名詞には「ファイナンス」、形容詞には「フィナンシャル」を使う傾向がある。

以上が、今回調べようとしたことだった。しかし、思いも寄らぬ副産物として以下のこともわかった。

三、 「みずほフィナンシャルグループ」の中で、主導的な役割を果たすであろう銀行は、日本興業銀行である。次いで、富士銀行。そして最下位は、第一勧業銀行。電話で応対した、広報室員の言葉づかいや対応の仕方から判断すると、そうなる。さっきも少し書いたが、広報室といえば対外的に表の“顔”である。たとえ「ファイナンシャルか、フィナンシャルか」などという些細な、何になるかもわからないような問い合わせに対しても誠実に対応するかしないかで、企業は試されている。「日本興業銀行はたまたま、良い行員に当たった」「第一勧業銀行はたまたま悪い行員・Tに当たった」と思われるかもしれない。しかし、それは違う。もし、銀行の他の部署に電話してこういった対応にあったのなら、もしかしたら、たまたま・・・ということもあるかもしれない。しかし今回電話をしたのは、何度も言うようだが「広報室」である。一人でもこのような広報室員を配置している銀行は、人事部にも問題があることになる。他も「推して知るべし」である。よって、統合後のグループ内の主導権を握るのは、対応の良かった日本興業銀行、そして次に、ダラダラと決定を先延ばしにして、どうしようもなくなってから上の言うことに従うのが富士銀行、最後に、自分の仕事が、どういうものかもわからず、また口のきき方もわからずに客を怒らせてばかりいる、第一勧業銀行。こうなる。ならないわけがない。

2000/5/10

*この電話での顛末も含め、ホームページに載せることは各担当者の了解を取っています。

◆ことばの話116「ウインド・サーフィン」

連休後半のきょう、こどもの日。お昼のニュースの下読みをしていると、「ウインドサーフィン」のニュースが出てきました。兵庫県の由良川でウインドサーフィンを楽しむ人たちがいたというもので、いわゆる「ヒマネタ」です。

ここで、「おや?」と思ったのは、「確か、ウインドサーフィンは特定商品名ではなかったか?」ということ。先日「キック・ボード」が特定商品名で、その言い換え・一般商品名が「キック・スケーター」だという話を書いた時に見た「特定商品名」を集めたページで、「ウインドサーフィン」も見かけたような気がしたのです。

早速、日本テレビの「放送で使う言葉」というマニュアルを見てみると、確かに「ウインドサーフィン」は「ウインドサーフィン・ジャパン」社の登録商標になっていて、言い換え例として「ボードセーリング」となってました。

しかし、これまでに「ウインドサーフィン」のニュースを何度も読んだことがある気がしました。そこで、今度は読売テレビ報道部の過去の原稿(1995年〜 )で「ウインドサーフィン」を検索してみると、今日(2000年5月5日)の原稿も含んで12件ありました。これに対して「ボードセーリング」は1件もありません。

試しに広辞苑で「ウインドサーフィン」をひくと、空見出しで「ボードセーリングを見よ」となっていました。

結局デスクの判断で、今回は「ボードセーリング」で読むことになりました。

今回のようなヒマネタの場合は、どちらを使おうがそれほど影響はありませんが、万が一「ウインドサーフィンで事故」というようなニュースの場合は、それが本当に特定商品の「ウインドサーフィン」なのか、はたまた他社の「ボードセーリング」なのか、きっちり区別をしなくてはならないですね。

2000/5/5