ヘッダー Space『仕事道楽〜スタジオジブリの現場』
(鈴木敏夫、岩波新書:2008、7、18)
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宮崎 駿、高畑 勲という二人の天才を擁するスタジオジブリのプロデューサーと言えばこの人。以前出した初めての著書『映画道楽』もおもしろかったが、今回のもいろいろためになる話が満載の聞き書き。基本的にインタビュー構成の感じなので、少し分量の多い、雑誌の特集記事を読んでいるようだ。タイトルには「道楽」とついているが、本当は「中毒」なんじゃないかと思う。そのぐらい好きなんだなあ。
なお『崖の上のポニョ』の主人公の男の子「宗介」という名前は、夏目漱石の『門』から取ったそうだ。また、「崖の上の」というのも『門』の「宗介」の家が「崖の下」にあったので、そこからヒントを得たという。へえー。知らなかった。
また、あの主題歌を歌っている「おじさん」の一人は博報堂の人で、「全然仕事をしない」のだそうだ。でも、そういう人も組織には必要だという話には、何となく納得の出来る部分があった。「遊び」というか「ゆとり」というか「必要な無駄」というか。なかなか、そういう存在も、貴重なんですよね。

★★★★

(2008、8、30読了)
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