ヘッダー Space『猛女とよばれた淑女 』
(斎藤由香、新潮社:2008、02、20発行、2008、05、30第9刷)
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「どうしたらおばあちゃまのように強く生きられるのですか?」
という問い掛けが帯にある。没後24年、齋藤茂吉の妻で北杜夫、齋藤茂太の母である齋藤輝子の生涯を、孫娘で「窓際OLシリーズ」の斎藤由香が綴ったもの。
60歳を過ぎてからも、亡くなる数年前の87歳まで、世界108か国を飛び回ったスーパーウーマンの輝子。
北極にも2度、南極まで行っている。唯一のアキレス腱は「船酔い」だが、それも若い頃、茂吉の欧州留学の際に追い掛けて45日かけて行った時に船酔いになったからだという。好奇心の塊のような人。すごい人だが、周りは迷惑だろうなあ。 でも、純粋で憎めなくて、言うべきところはビシッと言ってくれて、言いたくても言えない人たちは快哉を叫ぶ。ある意味、愛すべきお嬢様。そういった気質は、幾分かは息子たちに受け継がれたのだろう。良くも悪くも。 輝子亡きあと斎藤家の中心的存在だった茂太も、一昨年の秋に亡くなった。 今、そういったことを記しておくには良いタイミングかもしれない。 おもしろいエピソード満載、最後はちょっとホロッとさせられる。


★★★★

(2008、6、15読了)

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