ちょうど「センバツ」もクライマックスを迎えようとしている今日この頃。ほんの少し前に、高校野球とプロをめぐるゴタゴタがあって、高校の「特待生制度」の存在に注目が集まったことが、もう遠い過去のように感じられる。
当時、たいていの人は制度のことを知っていても「まあ、いいんじゃないの、得意な野球で高校に入れるのは・・・」ぐらいに思っていたであろうこの制度だが、本来の筋を通せば「いけないしくみ」ということになり、その視点から制度の見直しが行われた。果たしてそれは本当に子どもたちの為になる制度の見直しであったのか？本当に悪いヤツは誰なのか。そのシッポが、本書を読むと少しわかる。
著者の軍司さんには、15年ほど前に1度取材でお目にかかった。その時は、当時のサッカー日本代表だったオフト監督について書かれた著書『オフト革命』について、サラリーマンの視点で見つめたら・・という企画であった。1日で東京・静岡磐田などを駆け巡る忙しい取材であったのを思い出した。あの時東京駅に置き忘れたＪリーグのマスコットの付いた傘、結局、出てこなかったよなあ・・・。