ヘッダー Space 『漢字は日本語である』
(小駒勝美、新潮新書:2008、3、20)
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著者は、新潮社で漢和辞典の編集に携わっている。お会いしたことはないが、時々メールのやり取りをしている。新潮社で一番漢字に詳しい人、という評判を聞いたことがある。そして去年の秋に、従来の「漢語」を引くための漢和辞典ではない、「日本語の漢字」を引くための漢和辞典『新潮日本語漢字字典』を編纂・出版し、ベストセラーにしたという、言わば「ときの人」である。
その辞典編集の中でのこぼれ話なモノをまとめて、おそらくは(新潮新書だし)その『新潮日本語漢字字典』の販売促進的な役割も、本書は担っているのかも知れない・・・逆かな、「漢字字典」を買ってくれた人にオマケを付けるつもりで作ったのかな?
内容は、漢字に詳しくない人でも読めて、よくわかるもの。目次を見ただけで読みたくなりますよ。たとえば「斉藤さんと斎藤さん」「三浦知良はなぜ『カズ』なのか」「常用漢字の秘密」「人名用漢字の不思議」・・・ほ〜ら、読みたくなってきたでしょう!?
この本と円満字二郎さんの『人名用漢字の戦後史』などを合わせて読むと、本当に漢字って不思議でおもしろいものなのだなあ・・・ということがわかるのではないでしょうか、お薦めです。


★★★★★

(2008、3、20読了)

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