ヘッダー Space『小学五年生』
(重松 清、文藝春秋:2007、3、15)
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息子が、来年小学5年生である。子どもから大人へ変わり始める「中供(チュードモ)」へのステップの入り口である。文字通り、子供に「毛が生えた」ぐらいの感じであろうか。
そんな移ろいやすい時期を思い起こしながら、この手の小説を書かせたら抜群の(って、えらそうですな、あまり読んでもいないくせに)重松 清の作品だけに、本屋で見つけてすぐ購入。少し気持ちに余裕のある「夏休み」に読んだ。
「笑顔と涙の少年物語17編」、最初連作かと思ったが、そうではなく、短編集だった。帯のキャッチコピーは「人生で大事なものは、みんな、この季節にあった。」「十歳、もしくは十一歳。男子。意外とおとなで、やっぱり子ども。」
そうそう、そうなんだよ。元「少年」の私は思う。(最近は「元少年」と書くと、まるで犯罪者のようで、いやだなあ・・・。)
17編の中で、一番気に入ったのは「ケンタのたそがれ」。その最後の一文、
「揺れていた星が流れ星になって、すうっと頬を落ちていった」
これなんかは、うまいなあ、泣かせるなあ。詩的ですよね。「流星ワゴン」ですよねえ。(読んでないけど。)BGMは宇多田ヒカルの♪『SAKURAドロップス』あたりでしょうかね。ぜひ皆さん、ゆったりと、タイムマシンに乗って小学5年生に戻った気持ちでお読みください。


★★★★

(2007、8、22読了)

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