ヘッダー Space『東京タワー〜
オカンとボクと、時々、オトン』
(リリー・フランキー、扶桑社:
2005、6、30初版第1刷・
2006、4、25第25刷発行)
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リリー・フランキーの大ベストセラー・ロングセラーで、ドラマ化も映画化もされた一冊。
なんと私はこの本を2冊も買った!面白いからではない。前に買っていたのにカバーをかけたままで忘れて、それを読まないうちに、もう一冊買ってしまったのだ!でもって、ちっとも読まないうちに、先に映画の試写会で観てしまった。映画の感想は、
「樹木希林はうまいなあ」
「実の娘に若い頃のオカン(自分)をやらせるなんて、配役がスゴイよなあ」
「オダギリジョーもいいなあ」
「これってでも、私小説だよね。そういう意味ではちっとも新しくない。ある意味、ありふれた感じがする」
「これがヒットするということは、マザコンが認知されたということだよなあ。20年前だったらありえなかったんじゃないかな。それだけ女性が強くなって、男性に強さを求めなくなったことが背景にあるんじゃないかなあ」

・・・などと言いながら、特に後半になると、何度も何度も涙を流してしまった。
そうなると、原作、読まないとね・・・ということで読んだ。今度はなんとか読み進めた。
で、3月末に鹿児島へ旅行した際にこの本を持っていった。読み終えた場所は、なんと種子島のホテルだった。なんと「東京タワー」から遠い場所であることよ。でも種子島の宇宙センターのすぐそばだったので、H2Aロケットの発射台が、ちょっと「東京タワー」のようではあった。
それにしても、この本における「東京タワー」の意味が、あまり分からなかったなあ。タイトルにするほどのことなのかなあ。ラストシーンも取ってつけたようで・・・。
本当のタイトルは、サブタイトルの「オカンとボクと、時々、オトン」であって、サブタイトルが「東京タワー」なら分かるのだが。でもそれじゃ、これほど売れなかっただろうな。まあ、しょうがないか。

★★★★

(2007、3、29読了)

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