ヘッダー Space『女帝エカテリーナ 1〜3』
(池田理代子、原作=H・トロワイヤ、
中公文庫コミック版:1994、9、18初版・
2004、11、10・9刷)
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今月(3月)、京都市立美術館で始まる「大エルミタージュ美術館展」の関連の仕事をする。その上で知っておかなくてはならないのは、エルミタージュ美術館の基礎を作ったといわれる女帝・エカテリーナである。
「そのためには、このマンガを読むのが一番手っ取り早くて、よくわかりますよ」
と勧められて読んだのが、池田理代子の手によるこのマンガ『女帝エカテリーナ』(全3巻)である。実際とってもおもしろくて、よくわかった。「ポチョムキン」って、『戦艦ポチョムキン』でしか名前を知らなかった。エカテリーナの愛人だったのか。クリミア戦争について世界史で教える時に、そういったことも教えて欲しいよなあ。そういうのを教えてくれるなら、きっと履修漏れはないのではないか。
読み終わって感じたことは、エカテリーナに対する共感はおそらく女性の方が、それも「男性的な女性」の方が強く持つのではないかと思った。
妻にこのマンガのことについて「読んだ?」と聞くと、
「ああ、昔読んだけど、本はどこ行ったかなあ。もう捨てちゃったかもしれない」
そう言えば妻は「マリア・テレジア」にも興味があったような・・・目指すは我が家の女帝か?読み終わった日が「ひな祭り」というのはなんだかなあ・・・と、娘のために今年初めて飾った「おひなさま」を見ながら思うのであった。

★★★★

(2007、3、3読了)

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