ヘッダー Space『初代総料理長サリー・ワイル』
(神山典士、講談社:2005、9、1)
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資料的価値の高い本。
読書日記21で書いた『横浜流〜すべてはここから始まった』(高橋清一)と同時にアマゾンで注文しました。
関東大震災後、横浜の「ホテルニューグランド」が出来るとき(昭和2年)に、初代総料理長として白羽の矢が立ったのが、スイス人のサリー・ワイル。彼はそれまでコース料理しか注文が出来ないだとか、ドレスコードが厳しいといった、日本における堅苦しいフランス料理(西洋料理)に、アラカルト(一品料理)を導入したり、服装の基準を緩くしたりして、「西洋料理」のイメージをより親しみやすいものに変えさせた。
また、日本を離れた後も、日本からヨーロッパに修行に来る料理人の受け入れ先を手配してやるなどして日本の西洋料理界を支え、「スイス・パパ」と呼ばれたという。
我々、料理の素人にとっても「そうだったのか!」と思わせる本。その後、この本に参考文献として出てくる『ホテルニューグランド50年史』も中之島図書館で借りてパラパラッと読んだが、より理解が深くなった。

★★★★

(2007、2、2読了)

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