ヘッダー Space『団塊ひとりぼっち』
(山口文憲、文春新書:2006、3、20)
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宮崎哲也の『新書135冊』で、たしか「Best」という評価だったと思う。3月に出てすぐに買ったが、今まで「積んどく」状態でした。ようやく読んだら、思ったより内容が堅くなく、団塊世代よりもひと周り以上、下の世代の私でも、共感を持って読めた。
買ってすぐに読まなかったことの一因は、「山口文憲」という名前にある。この名前のイメージからは、「メガネをかけて白髪の気難しい感じの初老の男性」を想像していて、そういう人の書くものは、こ難しいのではないかと思っていたのだ。
ところが、著者の写真を見たら、還暦を前にしたそんな感じではなく、若々しい感じのインテリさん(ちょっと頭髪は後退気味ではあるが)ではないか。名前とイメージが違って驚いた。しかし、この年になるまで独身だという・・・ちょっと変わっているのか?このあたりは本書を読んでもらうことにして。
団塊を世代でくくることにも、そもそも無理があるということも書いてある。そりゃそうだ。女性には「団塊の世代」という言葉のイメージは当てはまらないし、「団塊の世代=全共闘」というような発想も、その世代の男性の、一体何割が当てはまるというのか?よくよく考えると著者の指摘どおりである。イメージというのは怖いね。
あ、それと261ページの「ハゲ隠し実践篇」の写真は、笑います。ユーモア感覚、満点。是非お読みください。

★★★★

(2006、11、26読了)

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