ヘッダー Space『空気の研究』
(山本七平、文春文庫:
1983、10、25 第1刷・
2006、5、5第16刷)
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梅田の紀伊國屋書店で見つけた。この単行本が出たのは1977年だから、もう30年近く前であるが、その後、文庫化されて16刷。長い人気を誇っている。
簡単に言うと、日本人が「空気」に支配されて動く民族であり、それが太平洋戦争をも引き起こしたのだが、戦後すぐはその反省があっても、結局、今も(戦後30年あまり経っても)「空気」に支配されている、と。「論理」ではなく「感情」や「人情」に支配されているというようなことが書いてあるのだと思ったのですが、ちょっと文章がくどくてじっくり読めなかったので、もしかしたら間違っているかもしれません。ごめんなさい。(第1章、とは書いてないが、最初の「『空気』の研究」の章の文章は、特にくどい。)
そしてその「空気」を打ち破ることが出来るのは「水」であるとして、第二章(とは書いてないが)は「『水=通常性』の研究」となり、それらを踏まえて第3章(とは書いてないが)は「日本的根本主義(ファンダメンタリズム)について」とまとめている。
たしかに最近「空気の読めないやつ」などと若者が言い、ビジネス書でも流行っているようだが、それは実は最近の傾向ではなくて、脈々と受け継がれた日本人的特性なのだなあと感じるとともに、そういったビジネス書が売られるということは、逆に、徐々に「空気」の支配にとらわれない人が増えてきていることの現れではないか、とも思う。
しかし、だからと言って「論理的思考の出来る人が増えた」というわけでもないのだから、ただ単に「何も考えず、何も感じない人が増えた」だけかもしれないのだが・・・・。


★★★

(2006、9、7読了)

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