おもしろかった！
広告代理店から転職して、老舗の中堅食品メーカーに移った主人公が、「お客様相談室」に回されてからの奮闘ぶりは、あのクレーマーとの飽くなき戦いを綴った『社長を出せ！』を彷彿とさせるが、こちらはどちらかと言うと「お客様相談室」に“左遷”された社員と、他の部署の社員や副社長・専務・課長といった上司との「社内闘争」がメイン。もちろんクレーマーとの闘いも出てくるが、これはユーモラス。小林信彦の『唐獅子』シリーズや「ごくせん」を思い出す場面も。主人公が二の腕に刺青をしており、それが決め手となるシーンもあるが、今回のワールドカップを見ていたらイタリア代表のマテラッツイやカンナバーロなどの刺青がスゴイ！あんなのでワールドカップに出ていいのか？と思うくらい。日本選手だと許されないんじゃないだろうか？少なくともあのイタリア代表選手は、日本で銭湯には入れないだろう。（そのイタリア代表選手に頭突きをしたジダン選手ったら・・・）
こちらの本の方が、『社長を出せ！』よりもドラマ向きではないか。（『社長を出せ！』は読売テレビでドラマになったけど。）
息をもつがせずに1日で読みきったおもしろさは今年随一、ということで５つ星！
著者の名前は初めて知ったが、あとがきを読むと、あの渡辺 謙さんが主演して大ヒットした映画『明日の記憶』の原作を書いた人だというではないですか！さもありなん！ |
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