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『不勉強が身にしみる〜
学力・思考力・社会力とは何か』
(長山靖生、光文社新書:
2005、12、20)
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この本の著者・長山靖生さんの本は、以前『日露戦争』を購入したが、途中まで読んでそのまま。ごめんなさい。不勉強が身にしみる・・・あ、この本のタイトルだ。
勉強ができない「落ちこぼれ」を減らすのを考える人が、落ちこぼれたことのない「有識者」。果たしてそんな人たちが考えた「策」が有効か?という疑問から始まって、自分が勉強していない親が、子どもに「勉強をしろ!」と言ったところで、するはずがないとか、「たしかに、そうだ!」と思わせる話が出てきて、うなずくこと、しきり。
ありきたりの学歴社会を壊そうとした結果、いい大学を出ていい会社に入ってもいい人生を送れるとは限らない社会になったことで、子どもたちは目標を失ってしまったかにも見える。「努力をしたところで、報われるとは限らない」と思って、努力をしなくなってしまったのではないか。しかし、そういうことを言うヤツに限って、言うほど努力をしていないという現状も。
「正しい歴史」は存在するか?という当然の疑問も、「そうそう、そうなのよ」と思って読んだ。「正しい」という場合には、「何が基準か」という座標軸がなければ、正反対のことを指して、「どちらも正しい」になることもある。そう考えると、「中国や韓国」の認識による歴史と、「日本」の歴史が異なるのは当たり前で、事実は一つでもその解釈は何通りもあるという、当たり前のことに行き着くのである。

★★★
(2006、1、25読了)
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