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『嗤う日本の「ナショナリズム」』
(北田暁大、NHKブックス:2005、2、25・第1刷、2005、3、20・第2刷)
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この本が出ていたのは書評などで知っていましたが、「まあ、読まなくてもいいかな」と。でもこないだ書店で手に取ったら、「これは読まなきゃ」と思い直して読んだら、おもしろかった!
以前、なんで「読まなくてもいいかな」と思ったかというと、出だしで取り上げているのが『電車男』で、私、全然『電車男』に興味が沸かないからでした。しかし、そういった傾向の根ッ子がどこから始まっているのかというと、連合赤軍のあさま山荘事件からで、それがなんとコピーライターの糸井重里氏に繋がり、「ビックリハウス」や「ヘンタイよいこ新聞」、「なんとなくクリスタル」やら「天才たけしの元気が出るテレビ」、そして最後には「ナンシー関」まで出てくるとあっては、読まざるを得ないでしょう。
香山リカなどが感じる「ぷちナショナリズム」は間違いであるということ、『嗤う日本の「ナショナリズム」は、たんなる保守化・右傾化の症候ではないし、端的なベタ化の徴候でもない』ということは本書を読めばわかる。と思う。

★★★★
(2006、1、21読了)
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