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『 戦後教育で失われたもの 』
( 森口朗、新潮選書:2005,8、20初刷・2005、9、25第3刷)
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かなり攻撃的な本です。あえて反発を誘発して議論に持ち込もうとしているのかもしれません。しかし主張の6〜7割くらいは正しいことを言っていると思う。たとえば、教育基本法の改悪反対!と主張している人が実は教育基本法をちゃんと読んだことがないことが多いとか。ご丁寧に巻末に「教育基本法」を載せてくれているので、きっちり読めます。教育勅語も載っていますから、読めます。
主張そのものは保守的と言うか右寄りなのでしょうね。「最近の教員は、『アカ』はほとんどいなくなったが、大部分が『薄いピンク色』だ」と主張してますが、それにしても、なぜ「主義」が「左」だと「アカ」という色で呼ばれるのに(「赤旗」で表されるように)「右」は、色で呼ばれないんだろうか?不便だ。仮に「右」を「青」とすると、この人は「青」です。新潮選書から出た前著『授業の復権』も去年読みましたが(2004年の読書日記049参照)、あれはそんなにはおもしろくなかった気がする。この本の方がおもしろい。

★★★
2005、10、6読了
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