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『昭和零年』
(桐山桂一、講談社現代新書:
2005、8、20)
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今年は「戦後60年」という節目の年。昭和で言うと「昭和80年」に当たるわけだが、それだけに「昭和も遠くなりにけり」の感がある。そこで1925年(大正14年)、この年を「昭和前夜」として「昭和零年」と位置づけ、この年に生まれた有名人にインタビューし、「昭和80年=平成17年」の現在を分析しようというユニークな試み。
読んでいると、「あ、この人も・・・この人も1925年生まれだったのか!」という発見と驚きがある。たとえば、江崎玲於奈(ノーベル賞受賞者)、桂 米朝(人間国宝)、永井路子(作家)、岡田卓也(ジャスコ創業者、民主党代表の父)、杉下 茂(元プロ野球・投手)、篠原 一(政治学者)、大田昌秀(元・沖縄県知事)、大滝秀治(俳優)、丸谷才一(作家)、野中広務(政治家)といった、そうそうたる方々。
感想は・・・一人一人のインタビューが短めで少し物足りない感じがする。もう少し突っ込んだ話が聞きたいなあ。
また、「現在は、戦前の雰囲気と似ている」と話している人が複数いたことは、注目に値する。危険な兆候だと、思う。

★★★★
2005、9、1読了
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