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『モノとわかれる!行き方の整理整頓』
(大塚敦子、岩波書店:2005、5、11
第1刷、2005、6、15第2刷)
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「岩波」というお堅い出版社から出しているにしては、女性誌の特集のようなテーマの本。5月に第1刷が出て、1か月で2刷り、売れているのでは・・・。
これまでにも「捨てる!技術」とか、よく売れた本がある。タイトルにつられて読んでみると、内容は「わかっているよ!」というものが多く、
「この本を買ったので、余計に捨てるべきものが増えてしまった・・・」
というジレンマを抱えた覚えがあったにもかかわらず、またなぜ買ってしまうのか・・・・無念。
著者の本業はフォト・ジャーナリスト。この本の特徴は、単なる物の整理の紹介ではなく、著者がアメリカに行った時に出会った「生活オーガナイザー」
という仕事の人の紹介にある。物の整理をする時に相談に乗ってくれて、客観的にアドバイスをしてくれる人、それが生活オーガナイザー。そのアドバイスは、生き方の分かれ道に立った時に、進むべき道・生き方を示してくれ、そのアドバイスによって、必要な物と必要でない物(捨てる物)を峻別していくという。す、すごい仕事ではないか。どっちかと言うと、宗教の分野のような。物の整理は生き方の問題なのか。うーん、奥が深い。簡単には物を捨てられなくなるなあ・・・。
タイトルは「モノ」とカタカナだが、著者は「ほとんど(平仮名の)『もの』にした」とあとがきで書いている。「タイトルは編集者がつけたが、私はあまり同意していない」という意思表示か?たしかに「モノ」とカタカナで書くと「商品」というイメージがあるが、「もの」と平仮名で書くと「思い出の品」という感じがする。


★★★
2005、7、1読了
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