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『百年の誤読』
(岡野宏文・豊崎由美、ぴあ:
2004、11、5)
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ガルシア・マルケスの名著(って、読んでないのだが、)『百年の孤独』のパロディのようなタイトル、『百年の誤読』。なかなかスパイスが効いているが、1900年から2000年の100年間の、各年のベストセラーを読み直して批評していこうという、大変斬新、且つ大変な試みを、岡野・豊崎両氏が行なったもの。すごいね、どうも。
実際には2000年から2004年までの9冊も加えて109冊について論じているわけだが、そのうち私が読んだことがあったのは47冊だった。まあ、結構読んでるじゃん。
でもこの大変な「プロジェクト」を終えてのお二人の感想は、「ベストセラーって・・・ヘナチョコ?」という、口にするのも恐ろしい(?)ものだったという。
まあ、すべての「ベストセラーに良書なし」というわけでもなく、中にはいい本もあって、さらにはもう絶版になっているものもあるので、復活させて欲しいという声も。
この本を読んでいると、「あの本、そういえばウチにあったけど、まだ読んでなかったっけ。読んでみようかな」という気にさせられた。
また、書店の文芸書の本棚を見て、改めて時代の移り変わりを知った。星新一がない、とか、当然と言えば当然なんだけど、30年前、20年前とは書棚の著者の顔ぶれが変わっている。最近、新書を読むことが多いから、あんまり気づかなかったなあ・・・。

★★★★
(2005、1、20読了)
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