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『地球メディア社会〜進化と自壊の構図』
(山本武信、リベルタ出版:2004、9、7)
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この本は、著者の山本武信さんから贈られたもの。そのいきさつについて語ると・・・実は「平成ことば事情」の中で、欧州中央銀行総裁の名前の表記がマスコミ各社でバラバラであるということについて書いた時に、そのきっかけは「共同通信の山本さんのせいなんだよ」という某氏の証言をそのまま書いたところ、それを見た当(とう)の”山本さん”から、
「それは違う!そもそもあなたは一次情報者である私に取材していないではないか。」
というお叱りの手紙をいただいた。その中で山本さんは、
「今は共同通信をやめて名古屋の大学の教授を務めている。今度その授業の教科書として本を出すのだが、その中で今回のいきさつを『事実確認を怠った伝聞の怖さ』としてネット社会の怖さとして紹介してもよいか?」
ということも書いていて、私としては、「どうぞご自由にお書きください」と答えたのでした。ちょっと、みっともないのですが、事実ですし、しょうがないですね。
本の感想は、前半がちょっと大上段に振りかぶりすぎていて、肩に力が入り過ぎかな、でも教科書はこういう感じなのかな、と思ったのですが、後半のご自分の経験に基づく「滅び行くジャーナリズムの足音—私の体験論」は、フムフムとうなずきながら読むことができたし、『星の王子さま』の作者サン・テグジュペリのジャーナリストとしての一面を紹介した部分も興味深く読むことができた。

★★★★
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