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『日本フォーク私的大全』
(なぎら健壱、ちくま文庫
:2002、8、15・6刷)
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なぎら健壱さんと言うと、最近はNHKのお昼の番組でリポーターなんかしていたりするけれど、フォークシンガー。私は「葛飾にバッタを見た」のCD持ってるもんね。たしか中学生の時に、あの名曲「悲惨な戦い」が昼休みに流れたか、流れなかったか。兎に角、誰かに教えてもらって聞いた覚えがあります。その後「放送禁止」になったらしいんだけど・・・。
彼がフォークソングに走るきっかけとなった人は、本書の冒頭に出てくる高石ともや(友也)。私も実は、中学・高校の時は高石友也のファンでして、レコード、いっぱい持っています。つい先日、中学時代の友人から「高石ともやとザ・ナターシャーセブン」のCDを借りて、懐かしく聞いたばかりだわさ。
この本は、なぎらサンの体験に基づくフォークシンガーたちの当時の様子が生々しく生き生きと、「よくそんな細かいことまで覚えているなあー!」と感心するぐらい克明に描かれている。まさに「フォーク大全」の何ふさわしい! なぎらサンにとってフォークは、現在も仕事の一部であると同時に「青春」そのものであったのだな、と改めて感じないわけにはいかない。「時代」というものも、ヒシヒシと伝わってくるのであります。
なおこの本も、アテネ五輪取材に向かう機中で読みました。なんせ飛行機に4日で40時間以上も乗ってたんだもんね。それにしても、アテネ五輪に向かう時に、なぎら健壱を読んでる人は、そういないと思う。「1泊4日」のサッカー応援・弾丸ツアーは、ある種「悲惨な戦い」であったかもしれないけど。

★★★★
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