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『ゴシップ的日本語論』
(丸谷才一、文藝春秋:2004,5,30)
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日本語の「権威」の一人である丸谷才一氏。この本の帯には、
「気楽に読めて中身は凄い 丸谷さんの憂国の名講義」
とあります。確かに(旧かなづかいなのに)気軽に読めて、書かれた物というよりは対談集のようですね。後半はハッキリ対談だし。挨拶や講演、座談会などを集めて作った本のようです。だから統一されて書かれたものではない。雑多な感は否めません。
しかし、丸谷さん自身の主張はグラついていないので、それほどの違和感はないですね。
中でも印象に残ったのは、最近の文化庁の「国語に関する世論調査」の中の「確信犯」の用例の提示の仕方が悪いと「けちょんけちょん」です。私もあの「確信犯」の意味の違いに関しては用例からでは、よくわからないな、と思っていたので、わが意を得たり、と思いました。

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