ストーリー

第14話
第14話
逆転の潮騒が聞こえる
1月26日(土)夕方5:30~

 弁護士の成歩堂龍一は綾里春美から一生のお願いがあると頼み事をされる。春美はヒビだらけで穴の開いた大きな巻貝を見せ、これと同じものが欲しいと頼む。春美は大切な巻貝だったが、落としてしまい、潮騒が聞こえなくなってしまったと明かす。この特別な貝はある海辺にしかなく、手掛かりは真宵が書いた海に行く道しるべのメモのみだった。春美は今日中に貝を手に入れたいらしく、真宵には秘密にしてほしいと頼む。成歩堂はメモが何を示しているかに気付き、春美を連れて貝探しに出発する。

 移動中、春美はこの貝は真宵からもらった宝物だと成歩堂に打ち明ける…。4歳の時、春美は真宵の部屋に置かれていた貝に興味を持つ。真宵は貝が海にある事を教え、姉の千尋と海に行った時の写真を見せる。春美は初めて海の写真を見て驚愕する。倉院の里の外の世界を知らない春美。母親のキミ子からこの世には倉院の里と山しかないと教わっていた。真宵は海へ連れて行くと春美に約束し、キミ子から許可をもらうとする。だが、里を出るのを許されているのは年に一度、本家の家元だけというのが倉院の掟。キミ子は春美を外に連れ出す事を断固として認めない。

 成歩堂と春美は貝鳴町駅にやってくる。成歩堂の推理が正しければ、この近くの海に貝はあるはずだった。春美は駅から降りた景色を見て、真宵と一緒に来た記憶が蘇ってくる…。4歳の春美は早朝、真宵に起こされて里の外に初めて出る。真宵は約束通り、春美を海へ連れて行ったのだ。それが5年前の今日だった。春美は初めて真宵と海に行った記念日の今日、貝を探しに来たかったと明かす。春美は5年前にキラキラ輝く青い海に目を奪われた事、真宵と一緒に波打ち際で戯れた事を今も覚えていた。

 浜辺にやってきた成歩堂と春美は手分けして貝を探し始める。5年前、里に戻った真宵は春美を外に連れ出した事をキミ子から叱られる。春美は自分の代わりに真宵が怒られて落ち込む。真宵はそんな春美に海へ行った記念と言って潮騒が聞こえる貝をプレゼントしたのだ。春美はそんな思い出の貝を壊してしまい、真宵に合わせる顔がないと猛省していた。成歩堂は生真面目な春美に苦笑いする。この後、成歩堂は砂浜の先にある祠に気付く。成歩堂と春美は岩場にひっそりと佇む祠までやってくる。成歩堂たちが神様に願い事をしていると、海沿いの道にラーメン屋台がチャルメラを吹きながら現れる。その時、祠の扉が開いて中から人が現れる。それは装束と御冠をつけた真宵だった!?