番組審議会報告とはProgram council report
テレビ局が放送する番組の充実・向上と適正をめざして審議するために設置されています。
読売テレビ放送番組審議会 委員は、さまざまな分野の有識者10名で構成されており、
原則として審議会を月1回開催しています。
あなたが知っている番組について話し合っていることもありますので、
ぜひ一度読んでみてください。
いつもとは違った視点でテレビを見るようになれるかもしれません。
※読売テレビの番組は、放送基準にもとづいて製作しています
第673回2026.6.5
6月の番組審議会は、5日(金)に開催されました。
今回は『デジタル報道の取り組み』と題して
当社報道局のデジタル報道について報告しました。
このほか5月に視聴者の皆さまから寄せられた声の概要などの報告も行いました。
□出席委員
勝田泰久 小林順二郎 島尾恵理 梶山寿子 白羽弥仁(書面)
古川綾子 一ノ瀬メイ 谷本奈穂 吉村和真 平尾武史
委員の皆様からの主なご意見です。
「デジタル報道の取り組みについて、テレビを取り巻く環境変化の中で
様々な工夫を重ねていることがよく分かり、非常に勉強になった。
ウェブ配信の強化や多様なプラットフォームへの対応など、
努力の大きさがうかがえた」
「フェイク情報や未確認情報が入り乱れるSNSなども含めて
ひと口に『ネットメディア』といわれるが、
一次情報からきちんと取材をして発信できるメディアは限られている。
新聞やテレビなどの報道機関の役割はむしろ重要になっている。
信頼に足るメディアとして広く受け入れられるためには
『取材過程の透明化』と『双方性』が重要だ」
「若い世代の感覚では、情報が届くためのプロセスが重視される。
取材や編集の過程を示し透明化することが、
メディアとしての信頼につながる。過
程の透明化をどのように実現していくか、いろいろと試みていってほしい。
またいわゆるオールドメディアについては
『誰が伝えているのかが見えにくい』という指摘がある。
誹謗中傷対策や危機管理を十分に行ったうえで、
取材記者や解説者の存在をもう少し前面に出すことが、
情報への信頼や関心につながるのではないか」
といった意見のほか、
「ネット配信は視聴が個別化しやすく、
社会全体で同じ情報を共有する機会が減少している。
分断ではなく人と人をつなぐような情報の届け方が求められる。
双方向性をどのように実現するかが大事だ」
「『多くの人たちに見られるニュース』と『見せるべきニュース』の両立は
従来のテレビと同様に難しい課題だろう。
再生回数やページビューに偏ることなく、
報道機関としての役割とのバランスを取っていってほしい」
「良質なコンテンツでもネット上では大量の情報に埋もれてしまい、
発見されにくいという現状がある。
Yahooトップへの掲載だけでなく、SNSなども含めて
自らユーザーを取りにゆくための発信や工夫が必要だろう。
『どうやって見つけてもらうか』が大きな課題だ」
さらには、
「動画ニュースへのシフトが進む中でも、
内容によってはテキストの速報や記事のほうが有用な場合がある。
すべてを動画付きで発信する必要はない。
災害映像や現場の様子など、
映像で伝える価値のあるものとそうでないものの使い分けが必要だ」
「デザインや見せ方について、
他系列などと比べて統一感や洗練度に差があるように思える。
サムネイルやテロップなどのビジュアル面も
視聴者の印象や信頼感に影響する要素で、改善の余地があるのではないか」
「『タカオカ目線』だけでなく、
深夜に放送されるドキュメンタリーなどのネットでの展開は
長期間にわたり多くの人に見られる可能性を生み出し、
新たな価値を生んでいる。
ytvのデジタル報道で展開されている医療や子どもをテーマにした動画は
丁寧で真摯な取り組みとして評価されるものだ」
「デジタル報道は使命感や責任から取り組んでいる側面があり、
採算だけで判断できない領域でもある。
事業モデルの検討は今後の大きな課題だろう」
といった声もいただきました。
委員の皆さまからいただいた主なご意見をご紹介しました。
第672回2026.5.15
5月の番組審議会は、15日(金)に開催されました。
今回は元NNN上海支局長報告として、
海外事情や取材の実際をお聞きいただきました。
このほか2025年度下半期の番組種別の報告のほか、
4月に視聴者の皆さまから寄せられた声の概要などの報告も行いました。
□出席委員
勝田泰久 小林順二郎 島尾恵理 梶山寿子 白羽弥仁
古川綾子 一ノ瀬メイ 谷本奈穂 吉村和真 平尾武史
委員の皆様からの主なご意見です。
「中国は近い国でありながら知らないことが多く、
思い込みで理解している部分が多い。
報道から受ける印象と、
実際に留学生や現地の人とふれあったうえで受ける印象が
異なるという実感がある」
「中国についての報道はどうしてもネガティブな側面が注目されやすく、
視聴者の関心もそちらに偏りがちな傾向がある。
日中関係の影の部分だけでなく光の部分にも目を向けないと
実像を見誤るという指摘は重要だと思った。
バランスよく伝えることの難しさはあると思うが、
色々な側面からの立体的な報道が必要だと感じた」
といった意見のほか、
「文化やエンターテインメントを通じたつながりの強さが印象的だ。
政治的には緊張関係があっても、
漫画やアニメ、アイドル文化などを通じた相互理解の動きは
根強く存在している」
「中国の若い世代の日本への関心や親近感は強いと思う。
実際に日本に来て文化に触れたり学んだりしようとする人も多い。
政治と民間の交流は切り分けて考えるべきという意識も
広く共有されつつあるのではないか」
「現地での取材活動の難しさが具体的に理解できた。
限られた人数での運営も含め、現場の負担の大きさがうかがえる。
そのなかで現地スタッフの安全を守ることを大事にしているという
支局運営の姿勢は非常に大事だし評価したい」
さらには、
「中国の若者の就職難や将来不安は深刻であり、
社会の閉塞感につながっている一方で、
体制そのものへの強い不満が噴き出しているわけではないという現状が
よくわかった。
また中国は消費が冷え込んでデフレ圧力が強いとされる一方、
EVやAIといった経済成長分野がある。
停滞と成長が混在する『まだら模様』であるという指摘から、
巨大な国家で多様性を前提に捉える見方が必要だと思った」
といった声もいただきました。
委員の皆さまからいただいた主なご意見をご紹介しました。
第671回2026.4.10
4月の番組審議会は、10日(金)に開催されました。
2026年度の委員長には勝田泰久委員が、また副委員長には小林順二郎委員と島尾恵理委員が
それぞれ選出されました。
今回は3月5日(木)放送の『6世代で協力! ロクジェネクイズ』について委員からご意見をいただきました。
このほか3月に視聴者の皆さまから寄せられた声の概要などの報告も行いました。
□出席委員
勝田泰久 小林順二郎 島尾恵理 梶山寿子 白羽弥仁
古川綾子(書面参加) 一ノ瀬メイ(書面参加) 谷本奈穂 吉村和真 平尾武史
『6世代で協力! ロクジェネクイズ』について、
委員の皆様からの主なご意見です。
「6世代が協力してクイズに挑むという企画意図は分かりやすい。
世代間ギャップによる対立ではなく
協力する姿を楽しく見せようという狙いは理解できた」
「誰かと会話しながら楽しむことを前提とした番組だろう。
視聴者も出演者と一緒になって参加できる設問が多かった。
ただ若い世代が積極的に選んで視聴するというより、
上の世代が楽しみやすい内容に寄っている印象を受けた。
また特定の時代に流行した事柄を知らないとわからない問題が多く、
考えて解くクイズを好む視聴者にとっては不満が大きかったのではないか」
といった意見のほか、
「各世代で流行した6曲を同時に流して曲名を当てるクイズは独自の面白い試みだ。
ドラマ仕立てのクイズも面白い試みだったが、中身がいかにも強引だった。
せっかくドラマ仕立てにするならもっと練りこんでほしかった」
「昔の商品の価格や発売順を扱ったクイズは上の世代だからこそ分かる内容で、
年齢による差がはっきり出ていた。
一方でファミリーレストランの人気メニューなどは思ったほど世代差が表れず、
世代間ギャップを見せる題材としては弱く感じられた。
テレビ局が豊富にもっているアーカイブを利用したクイズなど、
ブラッシュアップの余地はあると思う」
「勝敗や点数、賞金の位置づけが曖昧で分かりづらかった。
対抗戦にすることで緊張感を出そうとしている意図は感じられたが、
『6世代で協力する』というコンセプトとはあまり噛み合っておらず、
クイズ形式である必然性が弱く感じられた。
クイズ番組というより、6世代間のやりとりを楽しむバラエティとして見た」
といった声、さらには、
「アンタッチャブルのふたりは楽しみながら番組を進行しているよいMCぶりだった。
回答者側の坂上忍さんや陣内孝則さんのトーク力はさすが。
浅野ゆう子さんが若い女性タレントにキレて詰め寄る場面などは
思わず笑ってしまった。
芸能界の上下関係はありながら遠慮なく突っ込み、突っ込まれる空気が楽しい」
「家族のつながりが希薄になっている時代、
またテレビ離れが進んでいる時代にあって、
世代を横断して楽しめるクイズ番組を作ろうとする試みから、
現在のテレビの在り方と正面から向き合おうという姿勢が感じられた」
といった意見もいただきました。
『6世代で協力! ロクジェネクイズ』について
委員の皆さまからいただいた主なご意見をご紹介しました。
- 2026年度 読売テレビ放送番組審議会 委員
- 委員長 勝田泰久 (学校法人大阪経済大学 前理事長)
- 副委員長 小林順二郎 (国立循環器病研究センター 名誉院長)
- 副委員長 島尾恵理 (弁護士)
- 委員 梶山寿子 (ノンフィクション作家)
- 委員 白羽弥仁 (映画監督)
- 委員 古川綾子 (大阪樟蔭女子大学准教授)
- 委員 一ノ瀬メイ (パラリンピアン)
- 委員 谷本奈穂 (関西大学教授)
- 委員 吉村和真 (京都精華大学理事長)
- 委員 正岡明 (読売新聞大阪本社執行役員編集局長)